農家住宅推進モデル地区-農水省2017年4月20日
農林水産省は、農家住宅を含む魅力ある生活環境の整備推進に取り組むモデル地区を3月末に決定した。29年度予算で措置した農山漁村振興交付金の活用でモデル地区の構想実現を支援していく。
農林水産省は美しい日本の農村風景を守るとともに、若者や女性など次世代を担う農業後継者が農村で暮らし続けるよう、生活基盤の農家住宅や生活環境を整備する施策を進める。そのため農山漁村振興交付金(29年度概算決定額:100億円)を活用して、農家住宅推進に取り組むモデル地区を支援する。2月から公募し、3月末に外部有識者などによる選定審査委員会によって、以下6つのモデル地区を決定した。当面の取り組み内容の概要を紹介する。
【北海道旭川市・西神楽農家住宅推進協議会】
農業後継者と地域住民が繋がるアグリコレクティブハウス(※)など、散居型農村集落における農家住宅構想。コレクティブハウスとは、それぞれの住宅は各戸に台所、浴室、トイレなどを備え独立しているが、共同の食堂など共通スペースを持つ集合住宅のこと。農家住宅ニーズの把握、散居から集居型へのグランドデザインの策定を行う。
【岩手県雫石町・コテージ村農家住宅推進協議会】
農地付き農家住宅へ新たな若年層を取り込むため「かっこいい」、「おしゃれ」な農家住宅戦略を構築。若者の田園回帰の高まりもふまえ地域住民、NPO、農業女子、住宅メーカー、木材関係者などで戦略づくりのワークショップを開催するなど活動を実施。首都圏でのプロモーションも。
【群馬県川場村・川場村田園理想郷保全協議会】
農家住宅構想づくりを契機とした「かわばアルカディア(田園理想郷)」の実現。関係集落住民の意向把握や空き家の活用、農家住宅整備の基本構想を検討する。
【山梨県北杜市・北杜市農業企業コンソーシアム】
世界に誇る「水の山」と美しい景観に囲まれた農家住宅。農家住宅のデザイン、地域景観の配慮やまちづくり協定を策定するためのワークショップを開催。東京でのプロモーションによる移住者募集。
【島根県安来市・宇賀荘ひがし地区定住促進協議会】
ほ場整備を契機とした「自然・歴史・交流・観光」を核とした次世代につながる郷づくり。農家デザイン、地域景観配慮構想など策定のためのワークショップ。イチゴやアスパラガスなど高収益作物の生産拡大など、協議会と新規就農者による農産物の販売・加工の検討など。
【高知県四万十川・四万十町就農・定住促進協議会】
多世代の交流が盛んとなる「四万十モデル」の農家住宅整備。空き家と農地をセットにした「まるごと再生農家住宅」、農家住宅、農業機械、農地などの「シェア住宅」、多世代住宅と生活関連施設が密接に連携した「コンパクト・ビレッジ」の3モデル構想を策定。ほ場整備事業での非農地創出による住宅用地生みだしも検討。
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