「海外に目を向けるべき」35.1%-若手農業者2018年3月14日
農林水産省が49歳以下の若手農業者を対象に実施したアンケートではわが国の農業のあり方について「国内だけでなく海外にも目を向けるべき」が35.1%を占めた。
農水省は、29年度「食料・農業・農村白書」で次世代を担う若手農業者の姿を巻頭特集とする方針で昨年10月から11月に49歳以下の農家、法人役員、雇用農業者に対してWebアンケートを実施した。回答者数は1885人で分析結果を白書に掲載する。
わが国の農業のあり方についての考えは「国内で国産シェアの回復をめざすべき」との回答が48.7%ともっとも多かったが、「国内だけでなく海外にも目を向けるべき」との回答も35.1%だった。
海外にも目を向けるべきとの回答を部門別にみると稲作で40.6%、果樹で42.6%で肉用牛では51.9%と半数を超えた。
農業経営の課題について聞いたところ、就農年数で課題が異なっていることが示された。「労働力不足」を挙げたのは就農1年未満層では37.2%だったが、就農5年以上では52.2%に達した。
逆に「技術不足」は就農1年未満は38.7%だったが、就農5年以上は24.2%と低かった。「資金調達の難しさ」についても就農1年未満は35.8%だが、就農5年以上は24.7%と低い。
今後の伸ばしていきたい方向のうち「IOT等新技術の導入」、「異業種との連携」は販売金額が大きいほど回答割合が高くなった。IOT等の導入は販売額1000万円~3000万円層では23.9%だが、1億円以上では40.5%となった。
出荷・販売先として今後伸ばしていきたいのは「消費者への直接販売」が56.7%、「外食・中食業者」が24.9%、「自営以外の直売所」が23.8%だった。
アンケートには法人雇用者も79人が回答している。現在の勤務先の農業法人について「やりがいと楽しさ」、「労働保険・社会保険」などについては「満足」が70%を超えたが、「給与」については「不満」が38.0%と「満足」の30.4%を上回った。また、将来の進路については「現勤務先に残る」がもっとも多く39.2%となり、次いで「独立して就農」が30.4%となった。
農水省は3月14日に白書を審議する審議会企画部会を開き「骨子」(案)のなかでこのアンケート結果概要を示した。
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