豚コレラ9例目 農場全体で封じ込め-愛知県2019年2月15日
愛知県は2月14日、田原市で発生した国内9例目となる豚コレラについて、隣接する8戸16農場についても飼養豚を擬似患畜として殺処分を行うことを決めるなど、豚コレラを封じ込めるための新たな防疫措置の実施を決めた。
愛知県では豊橋市で国内8例目が確認され、当該農場の系列農場である田原市の農場でも確認された。その後、隣接する農場を監視下においていたが、13日と14日に国内9例目(2戸3農場、約2300頭)が確認された。同農場は養豚団地となっており、ほかに6戸13農場、約1万2300頭飼養されていた。
国の拡大疫学調査チームによる現地調査の結果、事務所、たい肥場、死体を保管する冷蔵庫、車両が共同で利用されていることが確認された。このため1つの農場にウイルスが侵入した場合に共同施設や共同車両から他の農場にウイルスが侵入する可能性が高いとして「1つの農場」として捉え飼養するすべての豚を殺処分、焼埋却することにし県が14日夕方から防疫措置を行っている。
農林水産省によると隣接する農場で飼養されていた豚は豚コレラウイルスは陰性が確認された。しかし、潜伏期間であることなども考えられるとし養豚団地全体に防疫措置を実施することは「封じ込めをするうえで最善の措置」と判断したという。患畜の発生が確認されなくても隣接農場まで殺処分を行った例は平成22年の鳥インフルエンザ対策でも行われた。国の防疫指針に基づくもので農家には評価額100%の手当金が支払われる。
農林水産省によると豚コレラの発生以来、養豚農家は飼養管理を徹底し慎重に豚の状態を観察しており、13日も疑い事例報告が4例あった。その結果、陰性と確認されている。今回の田原市の擬似患畜も農家による早期発見、報告があったことから対策につながったと指摘している。
この養豚団地から半径10km圏内は出荷制限区域と設定されている。区域内には67施設、約10万頭が飼養されている。
(関連記事)
・岐阜の豚コレラ 強毒株より低い病原性-農研機構(18.11.29)
・野生イノシシ2頭から豚コレラ 侵入防止徹底を-農水省(18.09.19)
・豚コレラ発生 殺処分など迅速な防疫措置へ-農水省(18.09.10)
重要な記事
最新の記事
-
JA熊本経済連が1000トン落札 政府備蓄米 「価格下がっても500円前後か」2025年3月12日
-
JAさがは2回目も入札 政府備蓄米放出 「今年は米騒動起こさぬため」2025年3月12日
-
政府備蓄米、入札量の9割落札 JA福井県 価格低下は限定的か2025年3月12日
-
意思決定と女性参画【小松泰信・地方の眼力】2025年3月12日
-
シロアリ防除剤「メタミサルト」、蛍光性能で薬剤の存在を可視化 最速で業界トップシェア目指す ZMクロッププロテクション2025年3月12日
-
こども食堂で富山県産牛乳の体験ミルク教室を開催 JA全農とやま2025年3月12日
-
岐阜県産イチゴのイベント「ぎふのいちごおやつマルシェ」を開催 県内17の菓子店が集結 JA全農岐阜2025年3月12日
-
農協シリーズからモナカアイス「北海道ミルク」「京都宇治抹茶」新登場 JA全農2025年3月12日
-
「いわて純情米」アンバサダーにエンゼルス菊池雄星 投手が就任 JA全農いわて2025年3月12日
-
黄金の郷のこだわり りんごとトマト、丸搾りのジュースに JAいわて平泉(岩手県)2025年3月12日
-
特産のゆずがドロップに 鼻に抜ける甘酸っぱい香り JA神奈川つくい(神奈川県)2025年3月12日
-
ハマササゲの耐塩性機構が明らかに 作物の耐塩性開発に期待 農研機構2025年3月12日
-
青りんごが赤くなる不思議 眠りから覚めた遺伝子が果皮の色を変えるメカニズム判明 千葉大学2025年3月12日
-
植物栽培の生理生態情報定量的を可視化 高知大学IoP共創センターと共同研究開始 welzo2025年3月12日
-
家庭用油脂製品7%~15%の値上げ 油脂製品を価格改定 J-オイルミルズ2025年3月12日
-
グリーンコープ生協みやざき「笑顔つながるこだわりマルシェ」都城で15日に開催2025年3月12日
-
三重県カンキツ生産者研修会開く 高品質安定生産、日焼け対策などを報告 三重県園芸振興協会2025年3月12日
-
「健康経営銘柄」3年連続選定「健康経営優良法人~ホワイト500~」は9年連続認定 明治HD2025年3月12日
-
「健康経営優良法人2025」認定を取得 ヤンマー2025年3月12日
-
令和6年度省エネ月間四国地区表彰にて「四国経済産業局長表彰」受賞 井関農機2025年3月12日