台風15号でトマトの10月前半高値も後半は平年並み2019年10月8日
農林水産省はこのほど、東京都中央卸売市場に出荷される野菜の生育状況と価格見通し(令和元年10月)について、主産地などから聞き取りを行い、その結果を公表した。
ここ数年、天候不順により野菜の価格変動が大きくなっている中で、野菜の生育状況や価格の見通しを情報発信するため、同省では平成23年から主産地、卸売会社、中間事業者などから聞き取りを行っている。なお、聞き取りを行った14品目の野菜の生育状況は、同市場外において流通するものについても「同様の傾向」としている。
【現在の生育状況】
現在の生育状況を見ると次のとおりとなっている。
▽根菜類(ダイコン・ニンジン)は、ダイコンは、北海道および青森県において、生育が平年並みであるが、後続産地の千葉県において、台風第15号の強風による被害が発生。ニンジンは平年並み。
▽葉茎菜類(ハクサイ、キャベツ等)は、ハクサイ、ネギおよびレタスは、平年並み。キャベツは、生育期間を通じて天候が良好に推移したため、生育が良好。ホウレンソウは、平年並みであるが、茨城県の一部産地において、台風第15号の強風による被害が発生。
▽果菜類(キュウリ、ナス等)は、キュウリおよびピーマンは、平年並み。ナスは、概ね平年並み。一部産地では、気温変動が大きかったことにより、花数が少ない傾向。トマトは、北海道および東北産地において、生育が概ね平年並みであるが、千葉県および茨城県の一部産地において、夏の高温による誠意言う低下や、台風第15号によるハウス損壊などの被害が発生。
▽土物類(バレイショ、サトイモおよびタマネギ)は、平年並み。
【今後の生育、出荷および価格見通し】
14品目の野菜について個別に見ると、ダイコンは、北海道および青森県において、生育は平年並みで、後続の産地である千葉県において、台風第15号の強風による被害が発生したが、播き直しを行い、出荷開始に間に合うことがみこまれるため、10月の出荷数量、価格ともに平年並みで推移する見込み。
キャベツは、出荷終盤となる群馬県において、生育期間を通じて天候が良好に推移したことから生育が良好。後続の産地である千葉県および茨城県において生育が平年並み。このため10月前半の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回る見込みだが、10月後半は、出荷数量、価格ともに平年並みに戻る見込み。
トマトは、北海道および東北産地において、生育が平年並みであるものの、千葉県および茨城県の一部産地において、夏の高温による生育低下に加えて、台風第15号によるハウス損壊などの被害もあり、小幅な出荷数量の減少が見込まれるため、10月前半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回る見込み。10月下旬には、後続の産地である熊本県および愛知県において、出荷数量が増加してくる見込みであり、10月後半の出荷数量、価格ともに平年並みで推移する見込み。
その他12品目については、出荷数量、価格ともに平年並みで推移する見込みである。
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