「世界都市農業サミット in 練馬」開催迫る2019年11月18日
9月5日付け既報のとおり、東京都練馬区は、11月29日から12月1日の3日間、練馬駅※北口周辺で、「世界都市農業サミット」を日本ではじめて開催する。
都市農業の魅力と可能性を世界に発信し、参加都市が相互に学び、さらに都市農業を発展させていくことを目的に実施する。
このサミットには、ニューヨーク、ロンドン、ジャカルタ、ソウル、トロントの5都市から、農業者、研究者、行政担当者を招き、都市農業の魅力を共有する。
世界都市農業サミット実行委員会会長の前川燿男・練馬区長は、「練馬区は、大都市東京の都心近くに立地しながら、市民生活と融合した生きた農業が営まれています。都市農業は、都市生活に豊かさをもたらすものであり、練馬区の誇りです。この農業と農地を守り、次世代に引き継ぐことが区の重要な責務です。
サミットは、こうした練馬の都市農業の魅力と可能性を世界に発信し、参加都市が相互に学び、さらに都市農業を発展させていくために開催する」と開催の趣旨を述べている。
また、サミットにあわせて、新鮮な練馬産農産物を販売する「ねりマルシェ」、世界の文化を体験できる「ねりまワールドフェスティバル」など、多彩なイベントが開催される。
このサミットの開催に当たっては、練馬区内の農業者や、JA東京あおばなどが後援している。
(※)西武鉄道池袋線・豊島線・西武有楽町線、都営地下鉄大江戸線
◎国際会議およびシンポジウムの概要は次のとおり。
◆国際会議(分科会)
▽日時:11月30日(土)13時?17時(開場12時)
▽場所:区民・産業プラザ3階(Coconeriホール、研修室Ⅰ)※当日入退場自由
【分科会1】農産物の生産・流通・消費(定員170人)
▽テーマ:都市における農産物生産と販売について考える
▽座長:東京大学大学院農学生命科学研究科准教授 八木洋憲氏
○世界の都市では、誰がどのように農産物を生産し、消費者まで届けられるのか? これからの都市における農業ビジネスの発展性は? 農業ビジネスを通じた社会や環境への貢献とは? 練馬で活躍する農と食のプロフェッショナルがナビゲーターとなって、練馬と世界の経験を通じて、来場者と一緒に考えていく。
【分科会2】都市農業の多面的機能(定員100人)
▽テーマ:都市の農業を生かしたコミュニティづくり
▽座長:(株)地域計画研究所顧問・取締役 井原満明氏
○都市農業を通じて市民が得られる教育、福祉およびまちづくりなどの多様な機能と地域コミュニティの形成にもたらす効果を明らかにしていく。また、海外の都市で盛んに行われているコミュニティ・ガーデンなどの市民自らが耕作する多様な農的空間の創出と、それらを通じて社会課題の解決に取り組んでいる事例を学ぶ。
【分科会3】農地の保全・創造(定員90人)
▽テーマ:都市における農を活かしたまちづくり
▽座長:東京大学まちづくり研究室教授 小泉秀樹氏
○都市における農地は、都市計画やまちづくりを通じた快適な都市空間づくりに加え、農を通したコミュニティの形成やビジネス創造などの面でも重要な役割を担っている。この分科会は、世界の各都市固有の状況や共通課題を踏まえ、都市計画や税制、支援制度など、都市に農地を残し、埋め込み、広げていくための政策的な対応などについて議論を進める。
◆シンポジウム
○世界5都市の行政担当者、農業者、研究者、NPO関係者が集まり、多様な取り組みを学び合い、都市住民の生活を一層豊かにする都市農業の可能性を探る。分科会の議論を含め共有できた、都市農業の魅力と可能性、将来に向けた取り組みなどを「サミット宣言」として、参加5都市とともに取りまとめ、世界に発信する。
▽日時:12月1日(日)13時45分?17時30分
▽場所:練馬文化ホール小ホール ※当日入退場自由
▽定員:600人 (同時通訳あり、手話通訳あり)
▽テーマ:「都市農業の未来を語る?私たちのくらしと社会をいかに豊かにできるか?」
▽座長:武蔵大学名誉教授 後藤光蔵氏
○世界の都市農業の現状を知り、練馬の農業を一層豊かに発展させる方向を共に考える。
▽シンポジウム登壇者
【ニューヨーク】ビル・ロサッソ氏 ニューヨーク市 公園局グリーンサム部長
【ロンドン】サラ・ウィリアムズ氏 NPOサスティン プログラムディレクター
【ジャカルタ】ダルジャムニ氏 ジャカルタ首都特別州 水産農業食料安全保障局長
【ソウル】 ソン・インボン氏 ソウル特別市 経済政策室都市農業科長
【トロント】ロリ・スタールブランド氏 ジョージタウン・カレッジ食文化研究専攻教授 トロント・フードポリシーカウンシル特別顧問
【練馬区】白石好孝氏 農業体験農園「大泉 風のがっこう」園主
※練馬区のHPで、世界都市農業サミットについての情報が紹介されている。
世界都市農業サミット in 練馬のポスター
(関連記事)
・11月に「世界都市農業サミットin練馬」開催 海外5都市を招へい 多彩なイベントも準備(2019.09.05)
重要な記事
最新の記事
-
【令和6年度 鳥インフルエンザまとめ】2025年1月22日
-
【特殊報】チャ、植木類、果樹類にチュウゴクアミガサハゴロモ 農業被害を初めて確認 東京都2025年1月22日
-
【新年特集】2025国際協同組合年座談会「協同組合が築く持続可能な社会」(1)どうする?この国の進路2025年1月22日
-
【新年特集】2025国際協同組合年座談会「協同組合が築く持続可能な社会」(2) どうする?この国の進路2025年1月22日
-
【新年特集】2025国際協同組合年座談会「協同組合が築く持続可能な社会」(3) どうする?この国の進路2025年1月22日
-
【新年特集】2025国際協同組合年座談会「協同組合が築く持続可能な社会」(4) どうする?この国の進路2025年1月22日
-
禍禍(まがまが)しいMAGA【小松泰信・地方の眼力】2025年1月22日
-
鳥インフル 英イースト・サセックス州など4州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2025年1月22日
-
【JAトップ提言2025】消費者巻き込み前進を JAぎふ組合長 岩佐哲司氏2025年1月22日
-
【JAトップ提言2025】米も「三方よし」精神で JAグリーン近江組合長 大林 茂松氏2025年1月22日
-
京都府産食材にこだわった新メニュー、みのりカフェ京都ポルタ店がリニューアル JA全農京都2025年1月22日
-
ポンカンの出荷が最盛を迎える JA本渡五和2025年1月22日
-
【地域を診る】地域再生は資金循環策が筋 新たな発想での世代間、産業間の共同 京都橘大学教授 岡田知弘氏2025年1月22日
-
「全日本卓球選手権大会」開幕「ニッポンの食」で応援 JA全農2025年1月22日
-
焼き芋ブームの火付け役・茨城県行方市で初の「焼き芋サミット」2025年1月22日
-
農のあるくらし日野のエリアマネジメント「令和6年度現地研修会」開催2025年1月22日
-
1月の「ショートケーキの日」岐阜県産いちご「華かがり」登場 カフェコムサ2025年1月22日
-
「知識を育て、未来を耕す」自社メディア『そだてる。』運用開始 唐沢農機サービス2025年1月22日
-
「埼玉県農商工連携フェア」2月5日に開催 埼玉県2025年1月22日
-
「エネルギー基本計画」案で政府へ意見 省エネと再エネで脱炭素加速を パルシステム連合会2025年1月22日