経口ワクチンの空中散布を実証試験-CSF(豚コレラ)対策2019年11月27日
農林水産省は11月26日、防衛省の協力を得て野生イノシシに対する経口ワクチンの空中散布試験を28日に実施すると発表した。
昨年9月に岐阜県で発生したCSFは野生イノシシからの感染で広がったことが明らかになったため、山中に侵入防護策を設置する対策を進めてきたが、野生イノシシの移動を防ぐことは難しく感染が広がった。
そのため今年3月からは経口ワクチンを山中に埋める対策を開始し、9月からは全国的な拡散を防ぐため広域的なワクチンベルトづくりを進めてきた。
ただし、日本には人が容易に入れない急峻な山も多いことから経口ワクチンの空中散布を行うことにし、11月28日に自衛隊のヘリコプターを活用して群馬県畜産試験場吾妻肉牛繁殖センター(予定)で実証試験を実施する。
実証試験ではヘリコプターの高度や速度など条件を変えてエサ型ワクチンを散布し、散布状況やダメージなどを確認、効果的な散布方法を検討する。農水省は12月から本格的な散布を予定しているが、ワクチン接種は都道府県の自治事務のため都道府県と協議しながら進めていく。
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