食産業の海外展開を促進 GFVCが新プランを策定2019年12月12日
「グローバル・フードバリューチェーン(GFVC)推進官民協議会」は、食産業の海外展開をいっそう加速するための今後の取り組み方針を「グローバル・フードバリューチェーン構築推進プラン」として策定した。
農水省は平成26年策定の「グローバル・フードバリューチェーン(GFVC)戦略」に基づいて、海外展開に意欲ある民間企業を主なメンバーとする「GFVC推進官民協議会」を設置し、日本の食産業の特に途上国・新興国への展開支援に取り組んできた。
その結果、協議会メンバー企業・団体数は当初の77から450以上にまで増加。また、2020年度の戦略目標である食関連産業の海外売上高約5兆円を2017年度には5.9兆円と前倒しで達成した。
協議会では、より戦略的に海外展開を推進するために新たなプランを策定した。
新プランでは、主な産地・地域ごとに企業支援の取り組みを重点化し、海外展開の促進を図っていく。その重点的な取り組みは次の3点だ。
▽輸出と海外展開の一体的な推進
日本産農林水産物・食品の更なる輸出拡大には、小売・外食の店舗展開等の食産業の海外展開(投資)との一体的な取り組みが有効と考えられることから、日本食・日本食品の展開を軸に、輸出と投資の一体的な推進に取り組む。
▽地方の中小企業の海外展開の支援
海外で求められる優れた技術を有する農業生産者や食品加工業者は地方にも多く所在することから、地方でのセミナーの開催、次のような企業連携への参画の支援等を通じ、地方企業の海外進出を促進する。
▽複数企業の連携による海外展開の推進
海外展開には、複数の日本の技術・ノウハウをパッケージで展開することが効率的であることから、農林水産省が主導的役割を担い、海外展開したい複数企業の集合体(コンソーシアム)の形成・計画策定を支援し、複数企業が連携した海外展開を推進する。
以上のような取り組みにより、今後5年間で、GFVC推進官民協議会メンバー企業・団体数を800社・団体(令和元年10月現在:454社・団体)まで、協議会メンバー企業の海外進出数を200社(令和元年10月現在:124社)まで増加させ、食産業の海外展開を促進していくことにしている。
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