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集送乳調整金 0.05円引き上げ-令和2年度畜酪政策価格2019年12月12日

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 政府・与党は12月11日、令和2年度の畜産物価格と関連対策を了承した。12日に開く食料・農業・農村政策審議会畜産部会で答申をもとに農水省が決定する。

牛

乳牛のイメージ


 令和2年度の加工原料乳生産者補給金は、元年度と同じ8.31円/kgとする。ただ、集送乳調整金は輸送コストの上昇などをふまえ、1kgあたり0.05円引き上げて2.54円/kgとする。補給金と集送乳調整金の合計は10.85円/kgとなる。
 加工原料乳の総交付数量は5万t増やし345万tとする。酪農家が増頭することを前提に対象数量を増やした。所要額は374億円となる。
 肉用子牛の保証基準価格と合理化目標価格は全畜種とも令和元年度価格を据え置いた.

◎令和2年度の肉用子牛の保証基準価格と合理化目標価格(いずれも令和元年度価格を据え置き。価格は1頭あたり)

<保証基準価格>
黒毛和種 54万1000円
褐毛和種 49万8000円
その他肉専用種 32万円
乳用種 16万4000円
交雑種 27万4000円
<合理化目標価格>
黒毛和種 42万9000円
褐毛和種 39万5000円
その他肉専用種 25万3000円
乳用種 11万円
交雑種 21万6000円

 また、鶏卵生産者経営安定対策事業の基準価格は、
補てん基準価格が183円/kg、
安定基準価格が161円/kg
と令和元年度よりいずれも2円/kg引き下げた。

◆関連対策に320億円

 令和2年度のAILC(農畜産業振興機構)事業による関連対策は合計で320億円を措置する。
 都府県酪農の生産基盤の強化のため、牛舎の空きスペース活用のための整備など加えて「中小酪農経営等の生産基盤・強化対策」を20億円から21億円に拡充する。
 酪農ヘルパーは内定者向けの研修や農業学校でのPRへの取り組みを支援するほか、外国人材の活用に向けた取り組みを支援する。
 肉用牛経営安定対策の補完事業では、優良な繁殖雌牛の導入支援(4万円/頭、高能力牛は5万円/頭)は経過措置をもう1年継続する。また、繁殖雌牛増頭のための簡易牛舎の整備支援を充実・強化するとともに、機器導入(細霧装置、子牛ヒーター等)、肉用牛ヘルパー活動を支援する。
 そのほか肉用牛の購入先の多様化を図るため、生産者が遠隔地の肉用牛を購入することをサポートする仕組みをつくる。
 畜産環境対策では家畜排せつ物処理施設の整備について、規模拡大や事業参加者数などの要件を緩和して継続する。また、たい肥の高品質化、ペレット化など耕種農家のニーズに合うたい肥の生産に必要な施設、機械の導入を支援する。
 和牛遺伝資源の流出防止を図るため、和牛精液等流通管理システムの構築、精液等の容器(ストロー)への表示の適正化等の取り組みを緊急対策と実施し、20億円を措置する。

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