SDGsと生物多様性でシンポ 農水省2020年2月20日
農水省は2月17日、東京の同省本庁で、SDGs×生物多様性シンポジウム「未来を創る食農ビジネル」についてのシンポジウムを開いた。寺島実郎・日本総研会長や橋本禅・東京大学大学院准教授の講演をもとにトークセッションを行った。
このシンポジウムは、「農林水産省生物多様性戦略(2012年改訂)の見直しを行うため、有識者による研究会」で検討している研究会の成果を報告すると共に、持続可能な生産・消費を実現するためのビジネスのヒントを探るため開いた。
特別講演として話した寺島会長は「食と農の感受性を取り戻さなければならない」と言う。日本と世界のGDP(国内総生産)の変化に触れ、1988年世界の16%を占めていた日本のGDPが、30年後の2018年には6%まで落ち込んでいるこれに対して日本を除くアジアは6%が23%と4倍近く伸びている。同会長は「これは日本の埋没」と指摘する。
一方、食料自給率はカロリーベースで1965年の73%から80年53%、そして2018年には37%まで下落。「世界で10億人以上が飢餓線上にあるなかで、『日本は世界最大の食料輸入国』という愚かさ」と、その危険性を指摘した。
また基調講演した橋本准教授は、「農水省生物多様性戦略の見直しに関する有識者研究会」の提言として、農林水産業や農山漁村が育む生物多様性について、その重要性を「国民一人ひとりに理解してもらい、持続可能な農林水産業の確立に貢献することが重要」と強調した。
その上で、「新戦略」では、農林水産業や農村が持続することによって生じる「正」と「負」の影響を明確にして「環境と経済を両立させるため、農林漁業者の理解を深めることが重要」ということを「生物多様性戦略」に記載することを明らかにした。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(103) -みどりの食料システム戦略対応 現場はどう動くべきか(13)-2024年7月20日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(19)【防除学習帖】 第258回2024年7月20日
-
土壌診断の基礎知識(29)【今さら聞けない営農情報】第259回2024年7月20日
-
コメの先物取引は間違い【原田 康・目明き千人】2024年7月20日
-
(393)2100年の世界【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年7月19日
-
【'24新組合長に聞く】JA鹿児島きもつき(鹿児島) 中野正治組合長 「10年ビジョン」へ挑戦(5/30就任)2024年7月19日
-
冷蔵庫が故障で反省【消費者の目・花ちゃん】2024年7月19日
-
農業用ドローン「Nile-JZ」背の高いとうもろこしへの防除も可能に ナイルワークス2024年7月19日
-
全国道の駅グランプリ2024 1位は宮城県「あ・ら・伊達な道の駅」が獲得 じゃらん2024年7月19日
-
泉大津市と旭川市が農業連携 全国初「オーガニックビレッジ宣言」2024年7月19日
-
生産者と施工会社をつなぐプラットフォーム「MEGADERU」リリース タカミヤ2024年7月19日
-
水稲の葉が対象のDNA検査 期間限定特別価格で提供 ビジョンバイオ2024年7月19日
-
肩掛けせず押すだけで草刈り「キャリー式草刈機」販売開始 工進2024年7月19日
-
サラダクラブ三原工場 太陽光パネルの稼働を開始2024年7月19日
-
「産直アウル」旬の桃特集 生産者が丹精込めて育てた桃が勢揃い2024年7月19日
-
「国産ももフェア」直営飲食7店舗で25日から開催 JA全農2024年7月19日
-
「くまもと夏野菜フェア」熊本・博多の直営飲食店舗で開催 JA全農2024年7月19日
-
【現地ルポ】福岡・JAみなみ筑後(1)地域住民とともに資源循環 生ごみで発電、液肥化2024年7月18日
-
【現地ルポ】福岡・JAみなみ筑後(2)大坪康志組合長に聞く 「農業元気に」モットー2024年7月18日
-
【注意報】野菜・花き類にオオタバコガ 栽培地域全域で多発のおそれ 既に食害被害の作物も 群馬県2024年7月18日