食品ロス量612万トン 平成29年度推計値公表 農水省2020年4月15日
農林水産省と環境省は4月14日、食品ロス量の平成29年度推計値を公表した。食品ロス量は、約612万トンで、このうち食品関連事業者から発生する事業系食品ロス量は約328万トンと推計。いずれも、食品ロス量の推計を開始した平成24年度以降で最少となった。
「食品ロス」については、2015年に国連で採択された「持続可能な開発目標」(SDGs)のターゲットの1つ。2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食料の廃棄を半減させることなどが盛り込まれ、近年、国際的にも関心が高まっている。
日本でも、昨年7月に公表された「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律」(食品リサイクル法)の基本方針で、食品関連事業者から発生する事業系食品ロスを、2000年度比で2030年度までに半減させる目標が設定された。
また、昨年10月に、食品ロス削減を国民運動として進めるため、食品ロス削減推進法が施行され、今年3月には、国・地方公共団体、事業者・消費者などの取り組みの指針として、同法に基づく基本方針が閣議決定された。
農水省と環境省では、食品ロスの発生状況を把握し、食品ロス削減の取組の進展に活かすため、平成24年度以降、食品ロス量を推計し公表している。
この食品ロス量は、平成29年度には約612万トンと推計され、前年度より31万トン減少した。また、このうち、食品関連事業者から発生する事業系食品ロス量は、平成29年度が328万トンで前年度比24万トン減。一般家庭から発生する家庭系食品ロス量は、平成29年度が284万トンで前年度比7万トン減と推計。食品ロス量と事業系食品ロス量は、食品ロス量の推計を開始した平成24年度以降で最少となった。
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