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記録的な暖冬 2020年冬-気象庁2020年4月16日

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 気象庁は4月14日、2020年の冬(2019年12月~2020年2月)は、統計開始以降、もっとも気温の高い記録的な冬となったと発表した。

2020 年冬(2019 年12 月~2020 年2 月)の平均的な大気の流れに関する模式図2020 年冬(2019 年12 月~2020 年2 月)の平均的な大気の流れに関する模式図

 気象庁は記録的な暖冬について4月の異常気象分析検討会で分析した。

 それによると、2020年冬は冬型の気圧配置となる日が少なく、日本付近への寒気の流入が弱かったことから全国的に高温となった。冬の平均気温は平年値を1.66℃上回った。1898年冬(1897年12月~1898年2月)の統計を開始して以降、もっとも高かった。

 降雪量は全国的に少なく北日本日本海側では平年比44%、東日本日本海側では7%となり、降雪量の統計開始以降(1962年)、もっとも少ない記録を更新した。

 世界でもヨーロッパ、ロシア、北米南東部など、広い範囲で高温となり、世界の冬の平均気温は平年値より+0.57℃となった。これは1892年の統計開始以降、2番目に高い値だという。

 記録的な暖冬となったのは日本の上空を流れる偏西風が日本付近で北に蛇行し続け、シベリア高気圧やアリューシャン低気圧が下がらず日本付近で弱かったためと分析した。

 また、北極域の海面気圧が平年より低く、中緯度域の海面気圧が平年より高くなる「正の北極振動」により寒気が中緯度に南下しなかったことも影響したという。

 さらに地球温暖化にともなう全球的な気温の上昇が続いていることも背景にある。冬の平均気温はさまざまな変動を繰り返しながら上昇しており、世界では100年あたり0.79℃、日本では1.19℃上昇している。

 3月も「正の北極振動」が続き1898年の統計開始以降、もっとも高い気温の記録を更新した。

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