「物部ゆず」と「福山のくわい」がGI登録 農水省2020年7月1日
農林水産省は6月29日、「物部ゆず」と「福山のくわい」をGI(地理的表示)登録した発表した。これで97品目がGI登録された。
地理的表示保護制度は、地域で長年育まれた特別な生産方法によって高い品質や評価を得ている農林水産物・食品の名称を品質の基準とともに国に登録して知的財産として保護するもの。
「物部ゆず」はJA高知県が登録生産者団体。きずが少なく外見が美しい青果用に特化したゆず。青果用ゆずは栽培管理に手間がかかるため全国平均の青果率は18%だが、物部ゆずは69%(平成29年)と際立って高い。取引市場から長期間安定供給、選果選別の徹底、棚持ちの良さなどが高く評価され、「物部ゆず」指定での注文も多いという。
生産地の高知県香美市は年間平均気温約15℃で降水量が多いものの、水はけが良い園地が多く、青果ゆずの日本一の産地となっている。
「福山のくわい」はJA福山市が生産者団体。明治35年ごろ、福山城周辺の肥沃な掘で栽培が始まった。瀬戸内の温暖な気候と日照量の多さ、多量な水を江戸時代に造設された用水路が供給しており、くわい栽培に適している。
美しい外観とほっこりした食感が優れておりお節料理の縁起の良い食材として需要が高い。長年にわたる安定した供給、厳しい選果体制など市場関係者から高い評価を得ている。
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