花の観賞によるストレス緩和効果を実証 農研機構2020年7月3日
農研機構は、花の観賞が脳の活動に影響を与え心理的・生理的に生じたストレス反応を緩和させることを明らかにした。ストレスを与えた実験参加者に花の画像を見せると、ネガティブな情動が減少し、ストレスにより上昇した血圧やストレスホルモンの値が低下した。これにより「花の癒し効果」が心理的・生理的・脳科学的に実証された。
実験の様子
農研機構は筑波大学などと共同で、花の観賞による癒し効果を心理的・生理的・脳科学的データによって示した。
実験参加者に不快な画像を見せて心的ストレスを負荷。その後花の画像を見せたところ、不快な画像によって生じたネガティブな情動(恐怖や嫌悪感)が減少してポジティブに転じた。
さらに、上昇していた血圧は3.4%低下。低下幅は花以外の画像を見せた時に比べ大きかった。また、ストレスによって上昇するホルモンの値は花の画像によって21%低下することが確認された。
実験参加者の脳活動を解析した結果から、花の画像を見ることによって情動の生起に関わる脳領域(扁桃体)の活動が抑制されることが明らかになった。実験参加者は、花という刺激にひきつけられることで、ストレス源であった不快画像から注意が逸れたと推察される。
その結果、ネガティブな情動を生起させていた扁桃体領域の活動が減少し、身体に生じていたストレス反応(血圧やホルモンの上昇)も緩和したと考えられる。今後、生花の観賞による健康への寄与度について、効果を明らかにしていく考えだ。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(138)-改正食料・農業・農村基本法(24)-2025年4月19日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(55)【防除学習帖】第294回2025年4月19日
-
農薬の正しい使い方(28)【今さら聞けない営農情報】第294回2025年4月19日
-
若者たちのスタートアップ農園 "The Circle(ザ・サークル)"【イタリア通信】2025年4月19日
-
【特殊報】コムギ縞萎縮病 県内で数十年ぶりに確認 愛知県2025年4月18日
-
3月の米相対取引価格2万5876円 備蓄米放出で前月比609円下がる 小売価格への反映どこまで2025年4月18日
-
地方卸にも備蓄米届くよう 備蓄米販売ルール改定 農水省2025年4月18日
-
主食用МA米の拡大国産米に影響 閣議了解と整合せず 江藤農相2025年4月18日
-
米産業のイノベーション競う 石川の「ひゃくまん穀」、秋田の「サキホコレ」もPR お米未来展2025年4月18日
-
「5%の賃上げ」広がりどこまで 2025年春闘〝後半戦〟へ 農産物価格にも影響か2025年4月18日
-
(431)不安定化の波及効果【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年4月18日
-
JA全農えひめ 直販ショップで「えひめ100みかんいよかん混合」などの飲料や柑橘、「アスパラ」など販売2025年4月18日
-
商品の力で産地応援 「ニッポンエール」詰合せ JA全農2025年4月18日
-
JA共済アプリの新機能「かぞく共有」の提供を開始 もしもにそなえて家族に契約情報を共有できる JA共済連2025年4月18日
-
地元産小粒大豆を原料に 直営工場で風味豊かな「やさと納豆」生産 JAやさと2025年4月18日
-
冬に咲く可憐な「啓翁桜」 日本一の産地から JAやまがた2025年4月18日
-
農林中金が使⽤するメールシステムに不正アクセス 第三者によるサイバー攻撃2025年4月18日
-
農水省「地域の食品産業ビジネス創出プロジェクト事業」23日まで申請受付 船井総研2025年4月18日
-
日本初のバイオ炭カンファレンス「GLOBAL BIOCHAR EXCHANGE 2025」に協賛 兼松2025年4月18日
-
森林価値の最大化に貢献 ISFCに加盟 日本製紙2025年4月18日