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中国四国ブロックで今年度初の労働力支援協議会開催 JA全農2020年7月13日

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JA全農は7月8日、岡山市で令和2年度第1回中国四国ブロック労働力支援協議会を開いた。農業労働力不足に対する解決策を探るため、異業種との連携や広域ブロックでの協力を図り、地域農業発展と活性化を目指すことが狙い。各県の取り組み状況を共有し、県域を越えた労働力支援を図っていくため、報告や意見交換を行った。

協議会の様子協議会の様子

同協議会では中国四国各県域の取り組み状況を報告。パートナー企業などと連携して新規採用を増やしている鳥取県、農業専門のマッチングシステム構築・運用に着手した山口県、採用担当者のレベルアップや学校へのアプローチを強める高知県など、活発な取り組み事例の報告が相次いだ。
はじめに、内閣府内閣官房まち・ひと・しごと創生事務局と農水省中国四国農政局から、報告事項として地方創生臨時交付金や地方創生関係交付金、農業労働力確保緊急支援事業などに関する説明を行った。

次いで、各県域の取り組み進捗状況を詳細に説明した。

鳥取県は、県域協議会を今年度内に設置する予定で、求人ウェブサイトの構築や広範な人材確保を狙った施策検討を予定。現在の取り組みでは、パートナー企業(建設業者など)との連携でラッキョウ選果場作業員などの採用を増やしている事例を説明した。

島根県は、農福連携を県内64の障がい者福祉事業所と実施。出雲地区本部ぶどう部会ではサポーター5人を延べ29人の農家が290日間雇用し、来年度も継続する予定であることを示した。

岡山県は、パートナー企業の間ウエストロジ(株)と連携し、3単協が収穫・選果などで人員確保の実績をあげている事例を紹介した。

広島県は、今年度内に県域協議会を発足させる予定。求人情報の提供や遠隔地への派遣、求職者ニーズの把握などに力を入れる考えを示した。

山口県は、4月に県域協議会を発足させ農業専門のマッチングシステム構築・運用に着手。水稲中心の県であるため、収穫後の閑散期の求人情報収集にも力を注ぐ意向を示した。

徳島県は、具体的スケジュールは未定だが県域協議会の発足に前向きで、単協などに参加を呼び掛けていく方針。パートナー企業や農福連携でも一定の成果をあげているが、コストや現場管理者の理解度が課題になっているとした。

香川県は、無料職業紹介所が稼働し令和元年度は158件の求人を斡旋。地元紙への広告掲載も効果があったとした。農福連携も収穫・洗浄・選果などで多くの実績を残した。

愛媛県は、6月に県域協議会が発足。農業労働力確保緊急支援事業に加え、みかんアルバイターや外国人労働力の確保にも注力していく考えを示した。異業種連携も、レタスなどの堆肥散布などで実績があがっている。

高知県は、6月に県域協議会が始動し農業労働力確保に特化した体制整備が急務としている。ウェブ紹介では、若年層を狙いSNSを活用した情報発信を重視。採用担当者のレベルアップ、紹介所の稼働促進にも力を入れていく考えだ。さらに、県域を越え県外JAと連携しながら、就農者の確保を目指すとしている。学校へのアプローチも強める。

このほか各県から新型コロナウイルス感染拡大に伴う課題も報告した。多大な影響はないとしているものの、外国人労働力の確保やインターンの中止などといった事象が発生している。
続いて、今年度の部会活動について各県域の労働力需要把握、パートナー企業開拓のための異業種連携などを議論。事例紹介では、「JAグループ山口における労働力確保対策の需要把握について」が行われた。
規約変更や総合意見交換、就労支援に関する説明などを行い閉会した。

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