トビイロウンカの防除求める 熊本県病害虫防除所が通知2020年9月9日
熊本県病害虫防除所は9月8日、8月17日に警報を発して以降もトビイロウンカの発生状況が高まっているため、適切な防除を行うよう各関係機関長あてに通知した。
早植え水稲、普通期水稲ともに発生率が高まっており、注意を促している。
5~6月上旬までに移植した早植え水稲は9月2日に15地点で払落し調査を実施し、10株当たりの成幼虫数が対昨年比、あるいは過去4年間の平均より多い1161.4頭認められた。
6月中下旬に移植した普通期水稲の場合、ほ場数でみた発生率が平年より高かった前年とほぼ同水準の高い割合で発生している。早植え水稲と同様の調査を実施した結果、10株当たりの成幼虫数は平年の64.1%より多い96.4%(昨年は91.2%)だった。
これら結果を受けて注意を促しており、収穫30日前の時点で10株当たり30頭とする「要防除水準」を超えていれば、直ちにトビイロウンカが生息する株元近くへの農薬散布を求めている。
坪枯れが発生し始めた場合は、可能な限り収穫を早めて減収が拡大しないようにする必要があり、収穫までに期間がある場合は直ちに防除することとした。
天候不順により粉剤や液剤の散布が難しければ、粒剤を使った防除が必要で、その場合は水面に到達するように散布し、4~5日間湛水状態を保ち、散布後7日間は落水やかけ流しをしないこととしている。
飼料用米などの多肥栽培や栽培期間の長い品種で多発する傾向があり、とくに注意を促している。
農薬を使用する際は、必ずラベルなどで使用方法を確認し、登録農薬の使用、収穫前使用日数、使用回数、希釈倍数などを順守する必要がある。ミツバチや魚介類など周辺動植物や環境に影響が及ばないよう飛散防止を徹底し、周辺住民や養蜂業者などに薬剤散布の連絡を行って危害防止に努めることとしている。
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【現場で役立つ農薬の基礎知識2019】いもち・ウンカ防除は計画的に
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