【病害虫発生情報】シロイチモジヨトウに注意報 埼玉県病害虫防除所2020年9月15日
埼玉県病害虫防除所は9月11日、害虫を捕獲する装置フェロモントラップの誘殺数が平年より多く、ネギほ場では幼虫の食害も確認されたシロイチモジヨトウに対する注意報を発した。
![シロイチモジヨトウの若齢幼虫(体長約2ミリ)](https://www.jacom.or.jp/nousei/images/nous20091525_1.jpg)
フェロモントラップへの誘殺数が8月上旬から増えており、とりわけ県北部(深谷市)や県東部(越谷市)で多い傾向が続いている。
シロイチモジヨトウの本虫は野菜と花きを中心に60種以上の作物を加害し、ネギの場合は、葉の先端や折れた部分から葉の身内へふ化幼虫が集団で食入し、農薬が効きにくくなるため被害を確認した際は速やかな防除が必要になる。
気象庁が9月10日に発表した季節予報によると、関東甲信地方の向こう1カ月の気温は平年より高く、降水量もほぼ平年並みでシロイチモジヨトウの発生に適した条件が続く見込みにある。注意報には「多発生が予想される」と記述するとともに、ネギほ場やその他の露地野菜のほ場ではすでに幼虫の食害が確認されているため、今後の被害拡大が懸念されるとした。
卵塊やふ化直後の1~2齢幼虫の集団を見つけたら速やかに取り除き、ほ場外で適切に処分することを防除対策として求めたほか、幼虫が作物の内部に入り込んでしまうと薬剤効果が低下するため、被害を見つけたら直ちに防除することとしている。
薬剤効果を低下させないよう、同一系統の薬剤を連続して用いないことも求めている。
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