ハスモンヨトウ発生過去10年で最多 滋賀県病害虫防除所が注意報2020年9月16日
滋賀県病害虫防除所は9月15日、大豆や野菜、花きに被害を及ぼすハスモンヨトウの発生が県内全域に拡がる恐れがあるため、注意報第4号を発した。
![キャベツを加害するハスモンヨトウ老齢幼虫](https://www.jacom.or.jp/nousei/images/nous20091623_1.jpg)
9月中旬以降、発生が増えるとみている。
フェロモントラップでの誘殺率は、7月第一半旬(1~5日)に急増してから平年より多い状況が続いており、9月第2半旬はさらに急増。同時期までの累積誘殺率は600頭(平年205頭)を数え、過去10年間で最も多くなっている。
8月半ば(17~19日)にかけ県内全域の大豆ほ場で行われた調査によると、発生ほ場率は48.1%で、平年の30.4%と比べやや高い傾向が表れていた。
9月に入ってから大豆の被害葉が増加傾向にあるといい、大豆に限らずサトイモなどの野菜でも幼虫による加害が確認されるようになっている。
大豆白変葉(若齢幼虫による食害)(左)・葉裏に群がるハスモンヨトウ若齢幼虫
向こう一カ月の気温は高温となることが大阪管区気象台によってすでに発表されており、ハスモンヨトウの発生には好条件となるため被害拡大を懸念してこのほど注意報を発したもの。
そこで示された防除対策は以下の3点。(1)早期発見に努め、若齢幼虫が葉裏に群生しているうちに捕殺する。(2)幼虫が中齢~老齢になると薬剤の効果が低下するため、若齢期に薬剤を散布する。(3)成虫は次々に飛来して産卵するため、薬剤散布後も発生状況に十分注意する――などとしている。
(関連記事)
ハスモンヨトウに警戒を 農水省
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