ピーマン産地にヒラズハナアザミウマ多発 宮崎県病害虫防除所2020年10月7日
宮崎県病害虫防除所は10月2日、県中央部のピーマン産地で近年増えているヒラズハナアザミウマについて、密度が増すと果実への被害が懸念されるため、多発前に総合的防除対策を講じて低密度を維持するよう求めた通知を発した。
![ヒラズハナアザミウマの成虫](https://www.jacom.or.jp/nousei/images/nous20100727_1.jpg)
昨年は11月から急激にヒラズハナアザミウマの発生量が増加し、その後も増加傾向が続き、発生面積率、発生程度とも過去10年で最も高かった。
同所肥料検査課が各種殺虫剤の効き目を調べたところ、ピーマンから採取したヒラズハナアザミウマの個体群に対する感受性は低下していた。しかし、青色粘着トラップを生長転付近に10アール当たり300~500枚設置し、誘殺による密度低下を図ることで効果は得られる。ただ、株が繁茂する前に設置しないと十分な効果は得られない。
適期の防除も重要で、ピーマンの花数が減少する時期が防除の適期。そのため、この時期を逃さない防除の徹底を促している。
ヒラズハナアザミウマは花の内部に生息するため、薬液が花の内部にしっかり付着するように行うことが防除のポイントだ。
ピーマンに対する効き目が落ちていた各種殺虫剤だが、イチゴに対する効き目の低下はみられなかった。
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