「ミズホチカラ」安定収量確保へ栽培手順書 農研機構2020年10月8日
農研機構は10月5日、米粉適性の高い水稲「ミズホチカラ」の栽培技術標準作業手順書を公開した。安定収量確保をめざす内容だが、栽培地の福岡県筑後市ほか九州7県での試験研究がベースであり、あくまで九州限定版の位置付け。
九州を代表する「ヒノヒカリ」の作付け面積が減少傾向にあり、「元気つくし」(福岡県)や「さがびより」(佐賀県)、「にこまる」(長崎県を含む九州7県)などの高温耐性品種や飼料・米粉などの新規需要米品種、菓子や味噌などに用いる加工用米品種が増加傾向にある。
新規需要米品種として作付けされている「ミズホチカラ」は晩生品種であるため、収量が不安定という問題があり、この点の克服手段を示したのが今回の手順書。なかでも大事なのは移植時期の早期化で、6月上旬から同20日までに行うことで穂数確保と収量向上が実現するとした。
大規模経営であれば、一般主食用品種と比べて収穫時期が遅いため、収穫作業の分散も可能になるとしている。
登熟歩合を高めることも多収実現のポイントに挙げた。多肥栽培が基本で、施肥量は一般主食用品種の1.5~2.0倍程度が目安。また植栽密度1㎡以上当たり15.2株(条間30cm、株間22cm以下)を促している。
適期の収穫も大事で、他の一般主食用品種と同様、黄化籾率80%、平均籾水分20%程度が収穫の目安とした。収穫が遅れると穂発芽性が「やや易」であることから玄米品質が低下し、胴割れ米が多くなって玄米収量を低下させることことがある。そのため時期を逃さない収穫に努めることとしている。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(125) -改正食料・農業・農村基本法(11)-2025年1月18日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践 (42) 【防除学習帖】第281回2025年1月18日
-
農薬の正しい使い方(15)【今さら聞けない営農情報】第281回2025年1月18日
-
イタリアはラーメンブーム【イタリア通信】2025年1月18日
-
「一揆は対立ではなく連携へののろし」 この機逃せば農村消える 山形県の農家・菅野芳秀さん2025年1月17日
-
鳥インフルエンザ続発 愛知で国内30例目、千葉で31例目2025年1月17日
-
米の作況指数 「農水省発表マイナス5が新潟の実感」 新潟大・伊藤助教が指摘2025年1月17日
-
鳥インフル 米デラウェア州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2025年1月17日
-
令和6年度スマート農業アクセラレーションサミット開催 JA全農2025年1月17日
-
(418)日本初のグローバル化の功罪【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年1月17日
-
【JAトップ提言2025】有機農業で次代に活路 JA常陸組合長 秋山豊氏2025年1月17日
-
【JAトップ提言2025】環境と農業の両立に的 JA秋田中央会会長 小松忠彦氏2025年1月17日
-
生産者にZ‐GIS活用講習会 JA全農2025年1月17日
-
JA広報大賞 JAふくしま未来に決定 JA全中2025年1月17日
-
農業界特化就活フェア「あぐりナビ就活FES.」東京、大阪で開催 アグリメディア2025年1月17日
-
「2024年度 GAPシンポジウム」開催 日本生産者GAP協会2025年1月17日
-
適用拡大情報 殺虫剤「ベリマークSC」 FMC2025年1月17日
-
適用拡大情報 殺虫剤「ベネビアOD」 FMC2025年1月17日
-
日本生協連「くらしと生協」包丁研ぎの魅力を伝えるアニメ動画を公開2025年1月17日
-
東大阪農業PR大使・シャンプーハットてつじ密着取材「ピカッと東大阪」で公開2025年1月17日