ウメの葉に県内初の病害虫を確認 埼玉県2020年10月14日
埼玉県病害虫防除所は10月13日、県西部でヨコバイ科の一種であるSingapora shinshana (Matsumura) が同県で初めて発見されたことから、特殊報を発表した。
葉裏に寄生するSingapora shinshana
今年9月に、県西部のウメの葉を加害するヒメヨコバイ類の成虫および幼虫を発見。この成虫の同定を九州大学に依頼した結果、Singapora shinshana(Matsumura)であることが判明した。
同種の発生は、国内では沖縄県、和歌山県および徳島県で確認されているが、埼玉県での発生は初めて。海外では中国、台湾、韓国および北朝鮮で確認されている。
成虫の体色は黄緑色で体長は3~3.5mm、複眼は黒色で頭頂部に黒点がある。これまでウメ、モモ、リンゴ等のバラ科果樹の他、サンザシ、ポポー、ポプラ等の加害が報告されている。
ウメの被害葉(表)
被害の特長として、成虫および幼虫が葉を加害し、多数の細かい吸汁症により葉の表面が白化する(写真参照)。被害葉の裏側に幼虫の脱皮殻が付着し、吸汁された葉は落葉することがある。
同種に対して適用のある農薬はないとし、被害葉の早期発見と速やかな除去・処分を促している。
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