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食料安保の強化を確認-ASEAN+3農相会合2020年10月22日

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ASEAN10か国(東南アジア諸国連合)と日本、中国、韓国の農林水産大臣会合が10月21日テレビ会議形式で開催された。日本からは野上浩太郎農相が出席しコロナ禍をふまえたアセアン地域での食料安全保障強化に向けた取り組みなどを議論し、域内で作っている緊急米備蓄の仕組みなどの重要性を確認することを盛り込んだ共同声明を発表した。

ASEAN+3農相会合に出席した野上農相ASEAN+3農相会合に出席した野上農相

野上農相は多くの自然災害に加え新型コロナウイルスの影響で新たな課題が明らかとなるなか、食料や農業のサプライチェーンの強靭化を含めた食料安全保障が重要だと主張した。

また、日本はこれまでアセアン地域の食料安全保障の強化を目的にAPTERR(アセアン+3 緊急米備蓄)や、AFSIS(アセアン食料安全保障情報システム)を通した支援や協力を行ってきたことも強調し、今回はコロナ禍をうけてAPTERRの運用改善を行い、日本はミャンマー政府の緊急要請に応じで現地米750t相当の30万ドル支援を行うことを9月に決定したことも伝えた。そのほか、原発事故にともなって日本産食品の輸入規制を維持している国に対して、早期の規制撤廃も求めた。

共同声明では、コロナ禍で前例のない人々の生命や経済への影響に懸念を表明。参加13か国が緊急時に備蓄米を活用するAPTERRと市場情報の提供などを行うAFSISの2つの仕組みが重要であると位置づけ、今後も継続するとした。

また、域内の食料、農林業への投資が世界標準を満たし持続可能な責任ある開発を促進する「食料、農林業への責任ある投資促進に係るASEANガイドライン」の実施を支持した。そのほか、ツマジロクサヨトウの深刻な脅威をふまえ「ツマジロクサヨトウに係るASEANアクション2020-25」の実施支援を参加国に求めた。米では60周年を迎えた国際稲研究所(IRRI)の研究を評価し、地域の食料安全保障の中枢としての米の重要性をふまえた米の研究開発の持続的な投資の重要性も認識したと表明した。

ASEAN+3は2001年にASEANに日中韓が招かれて始まった会合。年1回農林分野の協力を中心に意見交換する。

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