蜜蜂研究で日本獣医学会学会賞を受賞 農研機構2020年10月29日
農研機構の動物衛生研究部門細菌・寄生虫研究領域の高松大輔病原機能解析ユニット長が、2020‐2021年度日本獣医学会賞を受賞した。
日本獣医学会学会賞を受賞した高松氏
受賞対象は「蜜蜂の腐蛆病菌の多様性、生存戦略及び診断・予防法に関する研究」。
蜜蜂は家畜伝染病予防法で家畜として扱われ、感染症のいくつかは監視伝染病に指定されているが、これまで国内の獣医系大学や研究機関には蜂病の専門家がほとんどおらず、国際的にも蜂病研究は主に蜜蜂の研究者が行っており、獣医学や微生物学的な視点の解析例が少なかった。
その中で、高松氏は蜜蜂の法定伝染病である細菌感染症「腐蛆病」に関する研究を獣医学的な視点で行ってきた。
特にヨーロッパ腐蛆病菌にこれまでの株と大きく性状が異なるものが存在することを明らかにし、その検出法を開発。農水省が定める「病性鑑定指針」の腐蛆病の項目の大幅な改定に貢献した。また、ヨーロッパ腐蛆病菌のゲノムを世界で初めて解読し、独自の遺伝子操作技術を使いこの菌の多様性に寄与する遺伝子や抗菌物質耐性機構の解明にも成功している。
さらに、もう一つの腐蛆病菌であるアメリカ腐蛆病菌についても、国内分離株の多様性と薬剤感受性を調査し、腐蛆病予防薬の有効性を検証。微酸性次亜塩素酸水などの腐蛆病菌に対する消毒効果を明らかにし、効果的な予防を行う上で有益な情報を提供してきた。
今回の受賞は、基礎から応用まで幅広く行ってきた一連の腐蛆病研究の業績が評価されたことによる。
※高松大輔氏の「高」の字は本来異体字です。
重要な記事
最新の記事
-
路線バスを使おう【消費者の目・花ちゃん】2025年1月11日
-
シンとんぼ(124) -改正食料・農業・農村基本法(10)-2025年1月11日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践 (41) 【防除学習帖】第280回2025年1月11日
-
農薬の正しい使い方(14)【今さら聞けない営農情報】第280回2025年1月11日
-
R・ケネディ・ジュニア氏が米国農務省長官顧問に指名された意味(2) 国際ジャーナリスト 堤未果氏2025年1月10日
-
鳥インフル 愛知県で続発22、23、24例目2025年1月10日
-
農地面積 1.1万ha減 目標面積下回る 2023年2025年1月10日
-
米価の見通し「高くなる」判断 過去最高値の「76」 米穀機構2025年1月10日
-
今年の一文字は「進」 山野JA全中会長2025年1月10日
-
(417)100年の流れ【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年1月10日
-
JA貯金残高 108兆6262億円 11月末 農林中金2025年1月10日
-
鳥インフル 米イリノイ州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2025年1月10日
-
高校生が和牛飼育の取り組み競う「第8回和牛甲子園」16日から開催 JA全農2025年1月10日
-
愛知県産バラで新年を祝う「新春 バラ花束25%OFFキャンペーン」開催中 JAタウン2025年1月10日
-
「博多あまおう」5%OFF「あけおめ!あまおめ!新春セール」開催 JAタウン2025年1月10日
-
本日10日は「魚の日」福島県常磐沖産ひらめ漬け丼など特別価格で販売 JAタウン2025年1月10日
-
濃厚な甘さと豊かな香り「岐阜県産いちご『濃姫』フェア」12日から開催 JA全農2025年1月10日
-
焼き芋やスイーツを堪能「三島甘藷祭り」JA直売所などで開催 JAふじ伊豆2025年1月10日
-
産地直送通販サイト「JAタウン」新規会員登録キャンペーン実施中 JA全農2025年1月10日
-
ホスピス在宅「ビーズの家」運営のbeadsへ出資 農林中金キャピタル2025年1月10日