米の品質「義務表示すべき」食品表示基準見直し案に意見提出 生活クラブ2020年11月6日
生活クラブ連合会は、消費者庁が募集している「米穀に係る食品表示基準の見直し」案に対してパブリックコメントを提出した。
政府が7月に閣議決定した「規制改革実施計画」の「農林水産分野」に関する章に「米穀に係る食品表示基準の見直し」案が含まれている。これは、食品表示基準を改正し、米の産地・品種・産年の表示を農産物検査証明以外の「その他の品質確認」(自社確認など)でも認め、この表示が農産物検査証明によるものか、その他の品質確認によるものかの記載は、任意表示とする案。これに対し、生活クラブは、「米の産地・品種・産年の表示が農産物検査証明によるものか、その他の品質確認によるものかの記載は、任意表示ではなく義務表示とすべき」とする意見を提出した。
原文は以下のとおり。
【上記計画より該当部分を引用】
5.農林水産分野
(7)農産物検査規格の見直し
10「農産物検査を要件とする補助金・食品表示制度の見直し」
農業者に農産物検査法に基づく検査以外の選択肢を可能にするため、下記の事項について、卸取引を含む取引につき、農産物検査によるものに加えて、その他の品質確認による場合も可能とする。
(中略)
b 産地、品種、産年などの食品表示
食品表示基準上、検査米、未検査米双方を対象に表示義務のある産地に加え、品種、産年、生産者、検査・品質確認を行った者などの一定の事実情報の任意表示を可能とする(例:品質確認 JA〇〇(登録検査機関名)、品質確認 〇〇ライス(農業者名))。農産物検査済みのものについては、「農産物検査証明による」旨の表示ができるようにするとともに、農産物検査を受検しない場合についてその旨の表示を義務付けることはしない。また、根拠が不確かな表示がなされた米が流通することを排除し、消費者の信頼を損ねるようなことがないようにするため、検査や取引に関する記録の保存方法など必要な措置は食品表示基準等やその運用で担保する。
(以下略)
この見直しは食品表示基準の改正にあたるため、パブリックコメント(意見募集期間2020年10月14日~同年11月15日まで)を経て、食品表示基準を改正し施行する流れとなります。
生活クラブ連合会は、この改正案に対して以下の意見を10月22日に提出しました。
<意見>
米の産地・品種・産年の表示が農産物検査証明によるものか、その他の品質確認によるものかの記載は、任意表示ではなく義務表示とすべきです。
<理由>
米の産地・品種・産年の表示証明の主体が任意表示で不記載でも良しとされた場合、当該表示に関する重大な事故・事件が発生した際に消費者の混乱を招く恐れがあります。米の表示制度の信頼性維持のために義務化が必要です。
重要な記事
最新の記事
-
米農家(個人経営体)の「時給」63円 23年、農業経営統計調査(確報)から試算 所得補償の必要性示唆2025年4月2日
-
移植水稲の初期病害虫防除 IPM防除核に環境に優しく(1)【サステナ防除のすすめ2025】2025年4月2日
-
移植水稲の初期病害虫防除 IPM防除核に環境に優しく(2)【サステナ防除のすすめ2025】2025年4月2日
-
変革恐れずチャレンジを JA共済連入会式2025年4月2日
-
「令和の百姓一揆」と「正念場」【小松泰信・地方の眼力】2025年4月2日
-
JAみやざき 中央会、信連、経済連を統合 4月1日2025年4月2日
-
サステナブルな取組を発信「第2回みどり戦略学生チャレンジ」参加登録開始 農水省2025年4月2日
-
JA全農×不二家「ニッポンエール パレッティエ(レモンタルト)」新発売2025年4月2日
-
姿かたちは美しく味はピカイチ 砂地のやわらかさがおいしさの秘密 JAあいち中央2025年4月2日
-
県産コシヒカリとわかめ使った「非常時持出米」 防災備蓄はもちろん、キャンプやピクニックにも JAみえきた2025年4月2日
-
霊峰・早池峰の恵みが熟成 ワイン「五月長根」は神秘の味わい JA全農いわて2025年4月2日
-
JA農業機械大展示会 6月27、28日にツインメッセ静岡で開催 静岡県下農業協同組合と静岡県経済農業協同組合連合会2025年4月2日
-
【役員人事】農林中金全共連アセットマネジメント(4月1日付)2025年4月2日
-
【人事異動】JA全中(4月1日付)2025年4月2日
-
【スマート農業の風】(13)ロボット農機の運用は農業を救えるのか2025年4月2日
-
外食市場調査2月度 市場規模は2939億円 2か月連続で9割台に回復2025年4月2日
-
JAグループによる起業家育成プログラム「GROW&BLOOM」第2期募集開始 あぐラボ2025年4月2日
-
「八百結びの作物」が「マタニティフード認定」取得 壌結合同会社2025年4月2日
-
全国産直食材アワードを発表 消費者の高評価を受けた生産者を選出 「産直アウル」2025年4月2日
-
九州農業ウィーク(ジェイアグリ九州)5月28~30日に開催 RXジャパン2025年4月2日