トマトのコナジラミ類発生で防除対策紹介 愛知県2020年11月6日
愛知県農業総合試験場は11月2日、トマトのコナジラミ類情報を発表。今後の発生状況に注意し防除を促している。
タバココナジラミ(左:幼虫、右:成虫)
10月下旬の巡回調査において、コナジラミ類の成虫寄生枝率は4.8%(平年2.5%、前年8.1%)は過去10年と比較して3番目に高く、発生ほ場率は50.0%(平年27.0%、前年42.9%)と過去10年で最も高い状況となった。
名古屋地方気象台が10月29日に発表した1か月予報によると、向こう1か月の気温は平年並か高いと予測。この種の発生に好適な状況が続く可能性あるとして、ほ場での発生状況に注意を促している。
防除対策では、施設内への侵入を防ぐため、開口部に防虫ネット(目合い0.4mm以下)を展張する。併せて、ハウスにも被覆ビニールや防虫ネットに破損や隙間が無いか点検し、必要に応じて補修するよう呼びかけている。
トマト黄化葉巻病の発病株
主な防除薬剤を参考に防除を徹底するとともに、薬剤抵抗性の発達を防ぐため、IRACコードが同じ薬剤を連続して使用することは避ける。花粉交配用昆虫を利用する場合は、影響日数に注意して農薬を選定する。
タバココナジラミはトマト黄化葉巻病の病原ウイルスを、コナジラミ類はトマト黄化病の病原ウイルスを媒介するため、ウイルスの発病株は見つけ次第抜き取り、適切に処分することとしている。
トマト黄化葉巻病については、耐病性品種であっても感染源となり得るため、感受性品種と同様に防除を行うよう注意を促している。
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