ネギに県内未確認の病害虫 福島県2020年11月20日
福島県病害虫防除所はネギハモグリバエ別系統(B系統)の発生を県内で初めて確認し、11月19日に特殊報第2号を発令した。
ネギハモグリバエB系統の加害
従来から発生しているネギハモグリバエ成虫A系統
9月に県南地方のネギほ場において、従来から発生しているネギハモグリバエ(以下、A系統)とは様相の異なる激しい食害が確認された。被害株から採集したネギハモグリバエ成虫を、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構野菜花き研究部門に同定を依頼したところ、遺伝子解析により別系統(以下、B系統)と判明した。福島県でのB系統の発生は初確認となる。この系統は、平成28年に京都府で初確認されて以降、19都府県で発生が確認されている。
B系統はA系統と形態的な差異が認められないため、外観による両系統の識別は困難とされ、両系統とも成虫の体長は約2mm、胸部と腹部は黒く、その他の部分は淡黄色である。幼虫はウジ虫状で成長すると体長は約4mmとなり、蛹は体長約3mmで褐色で俵状の形態をしている。
どちらの系統も、成虫は葉の組織内に産卵し、ふ化した幼虫は葉の内部に潜り込み葉肉を食害する。幼虫は成長すると葉から脱出し、地表または土中で蛹となる。
B系統はA系統より、1葉あたり幼虫数が多い傾向がみられる。B系統による初期の食害は不規則な白線状だが、のちに近接した複数の食害痕が癒合し葉が白化する。
薬剤防除は、ネギハモグリバエやハモグリバエ類に適用のある薬剤を使用する。B系統は被害の症状がA系統より激しくなるため、発生初期の防除を徹底する。
発生源となる被害葉や収穫残渣は、1カ所にまとめて積み上げ、ビニール等で覆い裾部を土で埋める等の適切な処分を呼びかけている。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(125) -改正食料・農業・農村基本法(11)-2025年1月18日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践 (42) 【防除学習帖】第281回2025年1月18日
-
農薬の正しい使い方(15)【今さら聞けない営農情報】第281回2025年1月18日
-
イタリアはラーメンブーム【イタリア通信】2025年1月18日
-
「一揆は対立ではなく連携へののろし」 この機逃せば農村消える 山形県の農家・菅野芳秀さん2025年1月17日
-
鳥インフルエンザ続発 愛知で国内30例目、千葉で31例目2025年1月17日
-
米の作況指数 「農水省発表マイナス5が新潟の実感」 新潟大・伊藤助教が指摘2025年1月17日
-
鳥インフル 米デラウェア州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2025年1月17日
-
令和6年度スマート農業アクセラレーションサミット開催 JA全農2025年1月17日
-
(418)日本初のグローバル化の功罪【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年1月17日
-
【JAトップ提言2025】有機農業で次代に活路 JA常陸組合長 秋山豊氏2025年1月17日
-
【JAトップ提言2025】環境と農業の両立に的 JA秋田中央会会長 小松忠彦氏2025年1月17日
-
生産者にZ‐GIS活用講習会 JA全農2025年1月17日
-
JA広報大賞 JAふくしま未来に決定 JA全中2025年1月17日
-
農業界特化就活フェア「あぐりナビ就活FES.」東京、大阪で開催 アグリメディア2025年1月17日
-
「2024年度 GAPシンポジウム」開催 日本生産者GAP協会2025年1月17日
-
適用拡大情報 殺虫剤「ベリマークSC」 FMC2025年1月17日
-
適用拡大情報 殺虫剤「ベネビアOD」 FMC2025年1月17日
-
日本生協連「くらしと生協」包丁研ぎの魅力を伝えるアニメ動画を公開2025年1月17日
-
東大阪農業PR大使・シャンプーハットてつじ密着取材「ピカッと東大阪」で公開2025年1月17日