イチゴのハダニ類急増で注意報 佐賀県2020年11月26日
佐賀県農業技術防除センターは、県内のイチゴにハダニ類の急激な増加を確認し、11月25日に病害虫発生予察注意報第4号を発表。今後さらに増加すると、株のわい化等の被害が生じる恐れがあることから、防除対策の徹底を促している。
![ハダニ](https://www.jacom.or.jp/nousei/images/nous20112622_1.jpg)
11月17~20日の定期調査でハダニ類のイチゴでの発生株率は34.8%となり、前回10月下旬の19.5%から増加した。これは平年の7.9%、前年の23.3%より高い水準となっている。
今回調査した10ほ場の発生程度はほ場間で大きくことなり、発生が認められないほ場がある一方、前月から発生が継続し多発生となり、クモの巣様の糸の発生が認められるほ場もみられた。また、今回の調査で新たに発生を確認したほ場もあった。
ハダニ類は体長が0.5mm程度と小さく、肉眼では発生に気付きにくいため、葉裏をルーペ等を用いてよく観察し、早期発見に努める。特にハダニ類の吸汁で葉に白いカスリ状の斑点が生じている場合は、すでに発生が増加していることもあるため、早急に葉裏の観察を行うよう注意を呼びかけている。 薬剤防除の際は、散布前に古葉を除去し、5~7日間隔で系統が異なる薬剤を組み合わせて行う。また、薬液が葉裏にかかるよう丸型噴口等を用い、十分量を丁寧に散布するよう促している。
![ハダニの吸汁で白いカスリ状の斑点が生じた葉](https://www.jacom.or.jp/nousei/images/nous20112622_2.jpg)
天敵を利用する際は、有効薬剤でハダニ類の密度を0頭レベルに抑えた後、放飼する。なお、天敵を放飼したほ場でも、ハダニ類の増加を認めた場合は殺ダニ剤による防除を行う。
農薬の選定には、「佐賀県病害虫防除のてびき〈麦類・野菜・花き・飼料作物〉」を参照することとしている。
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