八重山群島のメイチュウ類多発生に注意 沖縄県2020年12月1日
沖縄県病害虫防除技術センターは、さとうきびのメイチュウ類の発生がやや多いことを受け、病害虫発生予察注意報第10号を11月27日に発表した。
![カンシャシンクイハマキ幼虫](https://www.jacom.or.jp/nousei/images/nous20120121_1.jpg)
11月中旬の石垣島での調査の結果、新植夏植ほ場の芯枯茎率は 2.7%「平年値よりやや多」(前年2.5%、平年1.0%)だった。芯枯茎切開調査で確認されたメイチュウ類幼虫は、カンシャシンクイハマキが64%、イネヨトウは36%となった。
11月の合成性フェロモントラップ誘殺虫数(虫数/トラップ/日)は、カンシャシンクイハマキは5.1頭(前年13頭、平年3.9頭)、イネヨトウは2.7頭(前年0.8頭、平年1.5頭)となり、どちらも平年を上回った。病害虫防除員による調査では、波照間島及び与那国島のメイチュウ類発生程度は中発生だった。
![イネヨトウ幼虫](https://www.jacom.or.jp/nousei/images/nous20120121_2.jpg)
メイチュウ類(カンシャシンクイハマキ、イネヨトウ)は同県では周年発生する。ふ化幼虫は葉鞘の内側を下降して節部の芽や根帯から食入し、生長点を加害し芯枯れを起こす。カンシャシンクイハマキの被害はほ場に散在的に発生し、イネヨトウ被害は集中的に発生し坪枯の被害がみられる。 防除のポイントではほ場及び周辺の除草を徹底し、乳剤を使用する場合は、葉鞘内に薬液が浸透するように丁寧に散布する。粉剤の場合は、茎と葉元の間に散布し降雨や散水等により溶解させ、葉鞘内部へ浸透させることで高い防除効果が期待できる。 また、薬剤防除後は2~3週間をおいて再度防除を行うことで防除効果が高まる。被害の多い地域では薬剤による一斉防除を行うよう促している。
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