米粉の輸出伸びる 前年比2.3倍増 農水省調査2020年12月8日
農林水産省によると米の輸出が伸びている。米国向けを中心に増加し数量ベースでは対前年同期増減率で2.3倍増えた。
2019(令和元)年は1月~10月期で81tで米国が58%ともっとも多く、次いでタイ(20%)、ドイツ(9%)、オランダ(9%)となっている。
今年の同時期は184tの輸出実績を上げ2.3倍に増えた。財務省の貿易統計によると同時期の米粉麺の輸出額は2000万円となっている。
米粉用米の生産は最近は減少傾向だったが、2016年(平成28)年の作付け面積3428haが、2019(令和元)年には5306haへと増加した。2020(令和2)年産は6346haと1000ha作付けが増え生産量は3万3000tが見込まれているが、需要量は拡大しており3万9000tと見通されている。
輸出は中小の製粉企業が取り組み、ノングルテン米粉認証を取得したり、無添加グルテンフリーヌードルとして輸出に積極的に取り組み始めた。また、JETROはオンライン商談イベントに出展し9事業者が日本産米粉、米粉製品のPR商談を実施した。JFOODOは米国、フランス、ドイツを対象にオンラインでのワークショップ、商談会で日本産米粉の特徴やベーカリー向けのレシピ配布などを通じて認知を高める取り組みをしている。とくにEコマースによる食品購入が増えるなか、それを活用した輸出拡大が重要になっている。米国では2017年に約47兆円だったEC市場が2021年には約81兆円と4年で1.7倍に拡大すると見込まれている。
米粉については日本米粉協会がノングルテン米粉製品の第3者認証制度の運用を開始してノングルテン米粉向上の認証に取り組む。現在、3社が認証を取得し現在、4社が審査中となっている。
ノングルテン米粉認証マークはサンプル検査でグルテン含有が1ppm以下であることと、工場での安定生産が確認された米粉に付与される。
世界のグルテンフリー市場は米国や欧州を中心に順調に拡大しており2024年には約100億ドルに達する見込みとなっている。日本は輸出拡大に向けて今年10月に「ノングルテン米粉の製造工程管理JAS」を制定した。
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