ウメ、モモ等にヨコバイ科の一種を初確認 滋賀県2020年12月8日
滋賀県病害虫防除所はウメ、モモ等に同県未発生のヨコバイ科の一種(和名なし)Singapora shinshana(Matsumura)を確認。12月4日に特殊報3号を発表した。
葉上の成虫
11月に大津市内の民家に植栽されたモッコウバラの葉を加害するヒメヨコバイ類を確認し、採取した成虫を農水省神戸植物防疫所に同定依頼した結果、滋賀県では未発生のヨコバイ科の一種 Singapora shinshana(Matsumura)と同定された。
国内におけるこの種の発生は、沖縄県、和歌山県、徳島県、埼玉県、京都府、大阪府、岡山県、群馬県で確認されている。海外では、中国、台湾、韓国および北朝鮮で確認されている。
モッコウバラの被害葉(大津市内の民家)
この種の成虫の体色は黄緑色で、体長は3.0~3.5mm。複眼は黒色で頭頂部に黒点が一つある。加害する作物はウメ、モモ、ナシ、リンゴ等のバラ科果樹の他、サンザシ、ポポー、ポプラ等が報告されている。 被害の特徴として、幼虫と成虫が葉を吸汁加害して葉の表面が白化し、激しく加害された葉は落葉する。被害葉の裏側には幼虫の脱皮殻が付着していることが多くみられる。
12月3日現在、この種に対して適用のある農薬はない。そのため防除対策では、発生および被害の早期発見に努め、発生を確認した場合は寄生している葉ごと速やかに除去し、適切に処分するよう注意を促している。
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