米の需給安定に危機感 「まさに正念場」-野上農相が談話2020年12月21日
野上浩太郎農相は12月21日、談話「令和3年産米の需要に応じた生産・販売に向けて」を発表した。米の需給と価格安定に向けた需要に応じた生産への取り組みは「まさに正念場を迎えている」と強調した。
人口減少などで米の消費の減退が続くなか、2020(令和2)年産について野上農相は「需要減少に見合った作付面積の削減が進まず、さらに新型コロナウイルスの影響による消費減退も加わり在庫の過剰に直面している」と指摘。需給と価格の安定を図るには2021(令和3)年産では主食用米36万tの作付け転換が必要であり、面積では過去最大規模の6.7万haの転換が必要となっている。
農相は「これが実現できなければ需給と価格の安定が崩れ、危機的な状況に陥りかねない。まさに正念場を迎えている」と危機感を表明した。
そのうえで令和2年度第3次補正予算で290億円を確保した水田リノベーション事業や、いわゆる深堀に対する支援を拡充した令和3年度当初予算と合わせて3400億円の水田フル活用な予算を確保したことを強調している。
水田リノベーション事業では輸出用米や加工用米、麦・大豆などを対象に10a4万円で支援する。また、当初予算の水田活用の直接支払交付金も輸出用米や加工用米、加工・業務用野菜の拡大に対して支援を拡大するメニューを盛り込んだ。また、飼料用米も自然災害時でも生産コストを埋める水準として10a8万円を交付することになった。
農相は農家や生産法人、行政、集出荷業者、流通・販売業者など「今こそ一丸となってオールジャパンで施策を最大限活用し、需要に応じた米の生産・販売に積極的に取り組んでいただきたい」と呼びかけるとともに、「需要に応じた生産・販売が原点であり、国民への食料の安定供給、食料自給率・自給力の向上には不可欠な要素」と強調し、国としても環境整備に全力で取り組むと考えを示した。
重要な記事
最新の記事
-
国際協同組合デー「私たちは幸せに生きることはできない」 パレスチナの協同組合連合会2024年7月22日
-
「第3回全農 全日本中学生カーリング選手権大会」新潟で26日から開催2024年7月22日
-
「令和6年7月9日からの大雨による災害」農業経営収入保険の支払い期限を延長 NOSAI全国連2024年7月22日
-
「鎌倉デポー」リニューアルオープン 第1弾まつり開催 生活クラブ2024年7月22日
-
シンとんぼ(103) -みどりの食料システム戦略対応 現場はどう動くべきか(13)-2024年7月20日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(19)【防除学習帖】 第258回2024年7月20日
-
土壌診断の基礎知識(29)【今さら聞けない営農情報】第259回2024年7月20日
-
コメの先物取引は間違い【原田 康・目明き千人】2024年7月20日
-
(393)2100年の世界【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年7月19日
-
【'24新組合長に聞く】JA鹿児島きもつき(鹿児島) 中野正治組合長 「10年ビジョン」へ挑戦(5/30就任)2024年7月19日
-
冷蔵庫が故障で反省【消費者の目・花ちゃん】2024年7月19日
-
農業用ドローン「Nile-JZ」背の高いとうもろこしへの防除も可能に ナイルワークス2024年7月19日
-
全国道の駅グランプリ2024 1位は宮城県「あ・ら・伊達な道の駅」が獲得 じゃらん2024年7月19日
-
泉大津市と旭川市が農業連携 全国初「オーガニックビレッジ宣言」2024年7月19日
-
生産者と施工会社をつなぐプラットフォーム「MEGADERU」リリース タカミヤ2024年7月19日
-
水稲の葉が対象のDNA検査 期間限定特別価格で提供 ビジョンバイオ2024年7月19日
-
肩掛けせず押すだけで草刈り「キャリー式草刈機」販売開始 工進2024年7月19日
-
サラダクラブ三原工場 太陽光パネルの稼働を開始2024年7月19日
-
「産直アウル」旬の桃特集 生産者が丹精込めて育てた桃が勢揃い2024年7月19日
-
「国産ももフェア」直営飲食7店舗で25日から開催 JA全農2024年7月19日