過去最大の345万羽-鳥インフルでの殺処分2020年12月23日
高病原性鳥インフルエンザは12月19日に徳島県阿波市で今シーズン国内29例目、宮崎県宮崎市で30例目が確認された。また、23日には香川県三豊市で国内31例目が確認された。防疫措置のための殺処分の数は過去最大となっている。
徳島県では今シーズン初めての発生。阿波市の採卵鶏農場で約1万羽を飼養していた。
国内30例目となった宮崎市での発生は県内9例目。肉用種鶏約3.4万羽を飼養していた。
これで今シーズンは11県での発生が確認されている。
31例目は香川県三豊市の農場で肉用鶏約2.6万羽を飼養。香川県では今シーズン13例目の発生となった。
殺処分数は約345万羽で過去最大となっている。このうち約半数は香川県三豊市が占める。これまでのシーズン最大殺処分数は約183万羽だった。
国内飼養羽数は3億2000万羽(平成31年畜産統計)で殺処分数は約1.08%。農水省によると鶏卵などの市場に影響はないという。
農林水産省は高病原性鳥インフルエンザの多発を受け、都道府県を通じて農場における飼養衛生管理の自己点検と報告を求めた。これまでの発生例への疫学調査で不備が指摘された「鶏舎出入り口での手指消毒や手袋交換」、「鶏舎ごとの専用の靴の使用」、「野生動物の侵入防止のためのネットなどの設置」など7項目について遵守しているかどうかを聞いた。
農水省が18日にとりまめた結果では報告農場数は全国で7666。全国平均の遵守率は88%~96%で7項目すべてで100%を達成できなかった。どの項目も約1割の農場で不備が認められたという結果だ。ただ、地域差が大きく7項目すべてで100%を達成した県が5道県(北海道、京都府、大阪府、島根県、長崎県)ある一方、複数の項目で100%となっているものの、遵守率が20%台という項目も多いといった県もある。野上浩太郎農相は1例目の発生以来、飼養衛生管理基準の遵守徹底を呼びかけてきたことから「このような結果になったのは大変残念」と述べるとともに「遵守されていない項目が1つでもあると、農場へのウイルス侵入を許してしまうことにつながる。都道府県はスピード感を持って指導、助言をお願いしたい」と強調し、すべての農場で改善が達成されるまでフォローアップを続けていく考えも示した。
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