八幡営農組合など表彰 地産地消や国産農林水産物の消費拡大で 農水省2021年1月21日
全国地産地消推進協議会は農林水産省と、令和2年度地産地消等優良活動表彰を主催。各賞の受賞者を決定した。表彰式は2月12日にリモート形式で開催する。
同協議会は、地産地消や国産農林水産物・食品の消費拡大の更なる推進に資することを目的に、全国各地で創意工夫のあるさまざまな地産地消や国産農林水産物や、食品の消費拡大に取り組む団体・企業や個人の優れた取り組みを表彰している。
今年度、生産部門の農林水産大臣賞は、農事組合法人八幡営農組合(兵庫県加古川市)。日本初のデュラム小麦の生産を確立し、市内のオーマイ工場で製麺し、日本初の純国産パスタ「加古川パスタ」として、JA直売所や地元スーパーで販売している。また、食品産業部門では、(株)筑前町ファーマーズマーケットみなみの里(福岡県朝倉郡筑前町)が受賞。地域活性化として直売所を設立。直営の加工施設で製造したブランド商品「筑前クロダマルきな粉」を活用した新商品が町内の事業者により製造されるなど、地域の農商工連携にも寄与している。
表彰式は、2月12日13時から神田明神ホール(東京都千代田区)で開催。その模様はユーチューブでも配信する。
◎各賞の受賞者
【生産部門】
・農林水産大臣賞
農事組合法人 八幡営農組合(兵庫県加古川市)
日本初のデュラム小麦(パスタ用小麦。農研機構と日本製粉が開発)の生産を試行錯誤し確立。市内のオーマイ(株)工場で製麺し、地域の特産物として、日本初の純国産パスタ「加古川パスタ」を誕生させ、JA直売所や地元スーパーでの販売、飲食店でのメニュー化、市内小・中・養護学校への学校給食への導入等地域ブランドとして展開。
・全国地産地消推進協議会会長賞
重茂漁業協同組合(岩手県宮古市)
自社加工施設で「焼きウニ」や規格外の早採りワカメの商品化にも取り組むとともに、学校給食への提供や漁業体験などの学校教育、漁業者育成事業など、東日本大震災を乗り越えて、自然との共存共栄、つくり育てて採る漁業をテーマに、環境保全活動(魚付き保安林、海中林の保護等)にも積極的に取り組む。
・全国地産地消推進協議会会長賞
岩田章(富山県滑川市)
学校給食における地場産野菜使用率60%を目指し、生産者と学校給食の協同調理場をつなぐコーディネーター活動として、生産者の開拓、学校農園での栽培指導、給食用食材の保冷庫保管管理などの活動に地道に取り組み、令和元年に62.9%を達成。
【食品産業部門】
・農林水産大臣賞
株式会社筑前町ファーマーズマーケットみなみの里(福岡県朝倉郡筑前町)
地域活性化として直売所を設立。地域の栽培意欲増進に繋がると共に、後継者育成にも寄与。直営の加工施設でブランド商品「筑前クロダマルきな粉」を製造。このきな粉を活用した新商品が町内の事業者により製造されるなど、地域の農商工連携にも寄与している。また、町内小中学校給食への地場産野菜の納入も実施。
・農林水産省食料産業局長賞
株式会社マリコくにたち(東京都国立市)
国立市で商店主や農家との「まちづくり」から、「東京農業活性化ベンチャー」をキャッチコピーに(ア)都内3か所での直売所事業、(イ)地元野菜を活用した飲食店を2軒経営、(ウ)卸売業としてスーパー、飲食店、社員食堂等への地元野菜の納品、(エ)月1~2回程度の親子向け収穫体験事業の実施の4つの事業形態で展開。生産者を巡回して買い取り方式で集荷。国立市近隣市域にも取引農業者が拡大。
・農林水産省食料産業局長賞
三河淡水魚 株式会社(愛知県西尾市)
「愛知県一色町産うなぎ」の生産維持とブランド力向上の取組として、(ア)地元の養鰻業者との提携・連携等による安定したうなぎの生産、(イ)鰻産品の自社グループでの加工・製造、地域ブランド力向上のための取組を実施。地元学生等に対する食育、生涯学習にも取り組む。
【教育関係部門】
・文部科学大臣賞
石川県立翠星高等学校 食品科学研究会(石川県白山市)
生徒の自主参加(部活動)組織として、独立採算での模擬株式会社「SUISEI-FACTORY」を設立。HACCPを含む食品安全基準「JFS-B規格」適合証明に国内教育機関として初めて合格し、米粉スイーツなど加工品を開発するとともに、イベント、文化祭等で自ら販売し、年間30万円程度の純利益を確保。さらに、地元白山市と商品開発委託契約を締結し、事業者との共同開発・技術提携、小学校での食育活動、道の駅等で加工品販売を展開する他、近隣の金沢市、野々市市、能美市とも連携協力関係を結び同等の活動を実施。
・農林水産省食料産業局長賞
株式会社 敷信村農吉(広島県庄原市)
自社保育所で「農」を取り入れた保育を行うと共に、自社農園や地域の中小規模農家からの保育所給食の供給や地域野菜の広島市内への販路拡大、地域の生乳によるチーズ工房を展開。フランスの権威あるチーズの表彰で受賞するなど地域を巻き込んで食育、地域の農業の持続的な発展に寄与。
重要な記事
最新の記事
-
地域を守る闘いに誇り 元農林中金副理事長 上山 信一氏(1)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月1日
-
地域を守る闘いに誇り 元農林中金副理事長 上山 信一氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月1日
-
JA全農が新規採用職員入会式 石川佳純さんが激励 279人に辞令2025年4月1日
-
ベトナム産米、2万トンの日本向け輸出計画 国産米に近いジャポニカ米 きらぼし銀行支援2025年4月1日
-
政府備蓄米 第2回入札は100%落札 60kg2万722円2025年4月1日
-
米卸の在庫 集荷業者外からの仕入れ増える 2月末2025年4月1日
-
全国の総合JA数 496 4月1日現在2025年4月1日
-
【農業機械安全性検査新基準の解説】機械の側から危険な作業をなくす 農研機構に聞く(1)2025年4月1日
-
【農業機械安全性検査新基準の解説】機械の側から危険な作業をなくす 農研機構に聞く(2)2025年4月1日
-
7年産米概算金は先物市場の価格が参考に【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月1日
-
活力ある土づくり実践集団連絡協議会研修会を開催 JA全農山形2025年4月1日
-
山あいで育った「宇和茶」の甘みと香り 遠赤外線製法でじっくり乾燥 JAひがしうわ2025年4月1日
-
ササニシキのDNA継ぐ新たな神話 大崎耕土が生んだ「ささ結」 JA古川2025年4月1日
-
北総台地で育った「べにはるか」使った干し芋 サツマイモ本来の自然な甘み JA成田市2025年4月1日
-
和歌山の旬を産地直送で「ココ・カラ。和歌山マルシェ」オープン JAタウン2025年4月1日
-
JAみやざき「Tege Mahalo(テゲマハロ)」リニューアルオープン JAタウン2025年4月1日
-
【人事異動】農林中央金庫(4月1日付)2025年4月1日
-
【役員人事】農林中金アカデミー(4月1日付)2025年4月1日
-
埼玉県で開催予定の第75回全国植樹祭に木製品寄贈、木育授業も実施 農林中金2025年4月1日
-
300名にプレゼント「農作業スタートダッシュ応援キャンペーン」4/1から開催 デンカ2025年4月1日