農産物価格 一部で下落-緊急事態宣言下2021年1月25日
緊急事態宣言の再発令で飲食店などの営業時間短縮などの影響で一部の農産物や花きの価格が下落している。農林水産省は令和2年度第3次補正予算でネット販売や宅配など多様な販路を確立する取り組みなどを支援し「生産者の下支えを図っていく」(野上浩太郎農相)方針だ。
農水省の青果物卸売市場調査によると1月上旬のメロン計の価格は前年対比で24%安となっている。温室メロンは31%安となっている。
ホテルや贈答向けのメロンで価格が下がっているほか、農水省によると外食向けの大葉や、わさびといったつまもの類の需要が減少して価格が下がり始めているという。
一方で家庭消費の増加で主要な野菜や果実は平年並みの卸売価格となっている。しかし、花きは1月7日の緊急事態宣言以降、イベントの中止、延期の影響で平年より低い価格で推移しており、とくに輪ギクなど一部の品目が下落しているという。
野上農相は1月22日の会見で対応策として第3次補正予算で措置した「国産農林水産物等販路多様化緊急対策事業」を活用して生産者を支援していく考えを示した。
この対策はコロナ禍でインバウンドや飲食店閉店などの影響で販路を失った農林漁業者、加工業者がインターネット販売や宅配・デリバリーなど新たな販路を確立する取り組みを支援する。
インターネット販売、宅配のほか、直売所などでの販促活動の実施や、学校給食、子ども食堂への食材提供なども支援する。予算額は250億円。国が民間団体などに補助する。
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