乳製品輸入量 引き下げ-農水省2021年2月1日
農林水産省は1月29日、2021(令和3)年度のバターと脱脂粉乳の輸入枠設定数量を発表した。コロナ禍で外食需要の減退などで在庫が積み上がっているため、バターは6400t、脱脂粉乳は750tと前年度から大幅に引き下げた。
バターの生産は、新型コロナウイルス感染症による昨年3月の学校給食の停止や生クリーム需要の低下で、飲用向けや生クリーム向けの生乳をバターに仕向けたことから昨年4月~12月は前年同期比13%増と大きく増えた。
一方、消費は外出自粛の巣篭り需要で家庭需要は増えたものの、外食や土産需要の減退で業務用需要が減少、同期間の全体の消費量は10%減となった。
このため在庫は昨年12月末で3万5000tと前年同月比49%増、1万t多い状況となっている。過去には平成6年末に3万5300tの在庫だったが、それ以来の高水準だという。ただ、令和2年度第3次補正予算で輸入バターを国産に置き換える乳業者を支援する取り組みを促して、最大で7000t程度の消化が見込まれるという。予算額17億円で価格差を支援する。
脱脂粉乳についてもバターと同様に生産量は前年同期比で10%増えた。一方、消費は健康志向の高まりで一時、ヨーグルトなど発酵乳の販売が好調だったが、その後、落ち着いたことから消費量は同3%増にとどまった。このため在庫は8万2000tと前年同月比19%増となった。
ただし、脱脂粉乳を飼料に活用する取り組み支援を継続するため、今後、約2万tが消化される見込みだという。
こうした在庫状況と業界関係者からの聞き取りによって、2021(令和3)年度の輸入枠数量の全体はWTO協定で約束したカレント・アクセス数量(生乳換算13万7000t)にとどめることを決めた。
品目別には、バターは昨年の1万4000t(生乳換算約17万3000t)を6400t(同約7万9000t)に引き下げる。また、脱脂粉乳については日米協定で決まっている750t(同約5000t)とした。
そのほか、ホエイを4500t(同約3万1000t)、バターオイル1500t(同約3万1000t)を輸入する。
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