新しい時代の食育を考える「食育推進フォーラム2021」開催2021年2月24日
新しい時代の食育について考える「食育推進フォーラム2021」が2月16日に行われ、東京の会議室とオンライン配信の視聴で全国から479人が参加した。
パネルディスカッションの様子
今回は、(株)ブランド総合研究所が、農林水産省消費・安全局消費者行政・食育課からの委託を受けて行う令和2年度食育活動の全国展開委託事業(食育推進プラットフォーム構築及び食育に関する事例収集)の一環として実施された。
新型コロナウイルスに端を発した「新しい生活様式」は、食育に対する考え方や、普及の仕方なども大きく変化させる必要がある。今回は、オンラインを活用した食育推進として、参加者がいかに楽しく行動や実践につながるかをポイントに、健康寿命を延ばすことや、健康経営への取り組みなど、新しいターゲットの関心を高める機会として、多くの人々や企業から、新たな取り組みにつながる多くの提案や情報が提示された。
また、今後こうした情報提供や交流の場として「全国食育推進ネットワーク(みんなの食育)」を設置することと、食育の実践につなげるための食育ピクトグラムの作成について、農林水産省より提示された。フォーラムの模様は、youtubeによる動画配信を予定している。
フォーラムでは、オープニングに服部学園理事長で農林水産省「食育推進評価専門委員会」座長の服部幸應氏が、今後の食育活動推進に向けてのメッセージを動画で提供。国連が推進するSDGsと食育は方向性で共通する部分があることや、すべての人に視覚的に食育を訴求するためのツールとして、農林水産省が作成した「食育ピクトグラム」で説明した。
第1部の講演は「オンライン料理教室/デジタルを有効活用した食育の推進」をテーマに(株)ビストロパパ代表取締役で「パパ料理研究家」として料理教室やセミナーやイベントで活躍する滝村雅晴氏が、コロナ禍におけるオンライン教室の概要や実施に至った経緯と、デジタル化による食育の推進の可能性について説明。オンラインの料理教室はパソコンやインターネットなどの環境さえあれば、どこからでも参加できることや、料理の完成後はすぐに参加者それぞれが自分の場所に戻り、家族などと共食(トモショク)できることなど、オンラインならではの利点を、実際の教室動画を交えて説明した。
また、第2部では「新たな食育に取り組む企業における先進的事例」をテーマに事例発表。ダノン健康栄養財団専務理事の藤本奈巳氏が新たな生活様式に対応した多様な食育情報の発信。実施している様々な食育活動、食育情報サイト「ごはんだもん!げんきだもん!」などを紹介した。また、(株)エイチ・アイ・エス 法人営業本部 セールスマネージャーの金澤由季氏は、農業体験ツアー「旅する やさい」の概要や実施した背景を紹介し、旅行会社だからこそできるオンラインでの食育活動について説明した。
パネルディスカッションでは、パネラーに藤本氏、金澤氏に加え、東京農業大学 国際食料情報学部 教授の上岡美保氏、東京家政大学 ヒューマンライフ支援センター 准教授の内野美恵氏が参加し、「多くの人に食育を実践してもらうために ~新しい時代の食育~」をテーマに「ウィズコロナで食育はどう変わるか」、「食育とSDGsについて」、「食への関心が薄い層への普及について」の3つをテーマに意見を交換した。
さらに、第4部では「全国食育推進ネットワーク(みんなの食育)」をテーマに、農林水産省消費・安全局の清水正雄参事官が食育の現状と課題について説明。課題解決に向け、3月下旬に「全国食育推進ネットワーク(みんなの食育)」を農林水産省の本サイトにオープンすることを発表し、啓発資材「食育ピクトグラム」の利用について説明した。
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