枝元事務次官ら6人を処分 アキタフーズ問題2021年2月26日
農林水産省は3月25日、利害関係者であるアキタフーズ側が費用を支払った会食に幹部職員が参加したことが判明した問題で枝元事務次官ら6人の処分を発表した。
野上浩太郎農相
今回の問題は吉川貴盛元農相から招きを受けて政治家と利害関係者である鶏卵大手アキタフーズ代表らとの会食に出席し、政治家が費用を負担したものと考えていたが、調査によってアキタフーズ側が支払っていたことが判明したもの。
いずれも利害関係者からの饗応や接待を禁じた国家公務員倫理規程第3条、国家公務員法第99条違反とされた。
処分内容は▽枝元真徹事務次官=減給1月10分の1、▽水田正和生産局長=減給1月10分の1、▽伏見啓二大臣官房審議官=減給1月10分の1、▽渡邊毅生産局畜産部長=戒告、▽望月健司経営局農地政策課長=戒告、▽犬飼史郎生産局畜産部畜産振興課長=訓告。
野上農相は大臣給与1か月分の自主返納を行う。
また再発防止に向けて、大臣から全職員に公務員倫理の遵守を徹底するよう文書等で強力に指導するとともに、全幹部職員を対象に倫理に関する研修会を開催する。また関係団体に倫理について周知・徹底を行う。
そのほか農水省独自のルールとして、政治家と利害関係者が同席する会食に職員が参加する場合は、費用の額や誰が負担したのかに関わらず、大臣と倫理監督官(事務次官)に届出を行うことにした。農水省は「今回の問題は、政治家の招きを受けたのだから、倫理上の問題はないだろうという甘い認識があった」として、届出を行うルールを設けた。
今回の会食のうち、平成30年10月4日は河井克行衆議院議員も参加していた。また、令和元年9月18日には西川公也内閣官房参与と河井克行議員も参加していた。
処分を発表した会見で野上農相は「一日も早く国民の信頼を取り戻すためには養鶏・鶏卵行政の検証を徹底して行うととともに、国民の厳しい視線を常に意識しながら日々の仕事に全力で取り組み、農林水産行政を一つ一つ前進させていくしかない。私自身が先頭に立って農水省一丸となって信頼回復に取り組む」と述べた。
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