カンキツそうか病の防除徹底を 愛知県2021年3月24日
愛知県農業総合試験場は3月19日、ウンシュウミカンのそうか病発病葉率が過去10年間で最も高いことを受け、カンキツそうか病情報第1号を発表した。近年、越冬病原菌量が増加傾向にあることから、発芽期の防除を徹底を呼びかけている。
病斑が形成された葉
3月上旬に行った巡回調査(22ほ場)の結果、ウンシュウミカンにおけるそうか病の発病葉率は2.41%(平年 0.81%、前年2.00%)と過去10年間で最も高い状況となっている。また、発生ほ場率は45.5%で平年の22.1%を上回っており近年、増加傾向にある。この病は旧葉や枝の病斑内で越冬することが知られており、今春の病原菌の越冬量は多いと予想している。
葉や枝の病斑で越冬したそうか病の病原菌は、降雨などで水分を得ると胞子を形成し、それが発芽直後の新葉に感染する。特に4~5月の時期に雨が多い場合、病原菌の活動が活発し多発する傾向がみられる。
防除対策では、病斑が多く形成された葉が第一次伝染源となるため、見つけ次第枝ごと除去する。栄養生長が盛んな若い樹や新葉以外に幼果も感染しやすいため、重点的な観察を心がけ、落花期にも防除を実施する。窒素肥料が多いと栄養生長が盛んになり発生しやすくなる。そのため、適正な肥培管理に努めるよう促している。
かんきつにおけるそうか病に対する主な防除薬剤
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