ゆずやメロン栽培など3つの新事業開発プロジェクト開始 高知県2021年3月31日
高知県は、スタートアップ企業と県内企業のコラボレーションにより新事業開発をめざす「こうちネクストコラボプロジェクト」を実施。令和2年度に取り組んだ「フードテック」「アグリテック」の領域から、3つのプロジェクトがスタートした。
今回始まったプロジェクトは、(1)昆布端材を活用したコオロギ養殖と風味評価、(2)ユズ搾汁後の未利用資源を活用したエタノール抽出、(3)樹液流センサーを活用した蒸散モデルによる温室メロンの高度自動潅水システムの開発の3つの新事業。
「昆布端材を活用したコオロギ養殖と風味評価」では、(有)泉利昆布海産の製造過程で排出される、商品にならない昆布端材を活用し、(株)BugMoが養殖する食用コオロギに給餌、収穫に成功。収穫したコオロギを粉末化し、BugMo社内で風味評価を実施した。今後、高知県工業技術センターにて旨味成分などを分析し、これまでにない価値を付加した新商品開発の可能性について検討を進める。
一方、JA高知県のユズ搾汁後に排出される未利用資源の「さのう」から、(株)ファーメンステーションの持つ高い発酵技術により、エタノールの抽出に成功。これまでコストをかけて産廃処理していたゆず残渣のみを原材料とする画期的なエタノールを使い、ハンドスプレー等の試作品を製作した。
「樹液流センサーを活用したメロン栽培」については、JA高知県土佐市メロン部会で、ハウス栽培のメロンにKisvin Science(株)の樹液流センサーを設置し、取得したデータをもとにメロンの水分蒸散モデル作成に着手。習得の難しい灌水技術を定式化することで経営の安定化や後継者育成の可能性について検討を進める。
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