レタス、たまねぎなど安値傾向4月の野菜の生育状況と価格見通し 農水省2021年4月1日
農林水産省は3月31日、東京都中央卸売市場に出荷される令和3年4月の野菜の生育状況と価格見通を主産地等から聞き取り、結果を公表した。天候が順調だったため、例年と比べて多くの野菜で生育が良好で、特にはくさいとキャベツ、ほうれんそう、レタス、たまねぎが4月後半、安値傾向となる見込み。
<現在の生育状況>
◎根菜類(だいこん及びにんじん)
・だいこん、にんじんは、平年並み。
◎葉茎菜類(はくさい、キャベツ等)
・はくさいは、2月以降の気温が平年を上回って推移し、3月にまとまった降雨もあったことから、生育が良好。
・キャベツ、ほうれんそう、レタスは、生育期の気温が平年を上回って推移し、適度な降雨もあったことから、生育が良好。
・ねぎは、昨年から本年1月頃までの少雨による乾燥や低温等の影響で、生育が遅延しているが、気温の上昇やまとまった降雨に伴い、徐々に生育が回復。
◎果菜類(きゅうり、なす等)
・きゅうり、なす、トマト、ピーマンは、平年並み。
◎土物類(ばれいしょ、さといも及びたまねぎ)
・ばれいしょは、鹿児島県の島しょ部産で、生育期の天候不順の影響で、生育が遅延している。一方、鹿児島県の本土産及び長崎県で、生育は平年並み。また、収穫が終了している北海道において、生育期の天候不順の影響で、玉数が少なくなったこと等に伴い、収穫量は例年と比べて減少。
・さといもは、収穫が終了。作柄は平年並み。
・たまねぎは、収穫が終了している北海道で、作柄が良好。佐賀県において、生育期の天候が良好に推移したため、生育が良好。
<今後の生育、出荷及び価格見通し>
◎だいこん
・主産地において、生育が平年並みで4月の出荷数量、価格ともに平年並みで推移する見込み。
◎にんじん
・3月は、主産地が千葉県から徳島県に切り替わる際に、一時的に出荷数量が減少したため、価格が平年を上回って推移したが、4月は、主産地で生育が平年並み。安定した出荷が見込まれるため、4月の出荷数量、価格ともに平年並みで推移する見込み。
◎はくさい
・主産地で、2月以降の気温が平年を上回って推移し、3月にまとまった降雨もあったことから、生育が良好。潤沢な出荷が見込まれるため、4月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回る見込み。
◎キャベツ
・主産地で生育期の気温が平年を上回って推移し、適度な降雨もあったことから、生育が良好で、潤沢な出荷が見込まれる。4月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回る見込み。
◎ほうれんそう
・主産地で生育期の気温が平年を上回って推移。適度な降雨もあったことから、生育が良好で、潤沢な出荷が見込まれるため、4月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回る見込み。
◎ねぎ
・主産地において、昨年から本年1月頃までの少雨による乾燥や低温等の影響で、生育が遅延しているため、4月前半の出荷数量は平年をやや下回り、価格は平年を上回る見込み。
・気温の上昇やまとまった降雨に伴い、徐々に生育が回復してきているため、4月後半の出荷数量、価格ともに平年並みに戻る見込み。
◎レタス
・主産地において、生育期の気温が平年を上回って推移。適度な降雨もあったことから、生育が良好で、潤沢な出荷が見込まれるため、4月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回る見込み。
◎きゅうり
・主産地で生育が平年並み。4月の出荷数量、価格ともに平年並みで推移する見込み。
◎なす
・主産地で生育が平年並み。4月の出荷数量、価格ともに平年並みで推移する見込み。
◎トマト
・主産地で生育が平年並み。4月の出荷数量、価格ともに平年並みで推移する見込み。
◎ピーマン
・主産地で生育が平年並み。4月の出荷数量、価格ともに平年並みで推移する見込み。
◎ばれいしょ
・例年と比べて需要が増加する中、鹿児島県の島しょ部産で生育期の天候不順が影響。生育が遅延し、北海道で貯蔵物中心の出荷が、例年と比べて貯蔵残量が少ないことから、4月の出荷数量は平年をやや下回り、価格は平年を上回る見込み。
◎さといも
・主産地で作柄が平年並み。4月の出荷数量、価格ともに平年並みで推移する見込み。
◎たまねぎ
・北海道で貯蔵物中心の出荷となり、貯蔵残量が平年並みにある中、佐賀県で生育期の天候が良好に推移し、生育が良好。4月中旬頃から出荷数量の増加が見込まれるため、4月前半の出荷数量、価格ともに平年並みで推移するが、4月後半の出荷数量は平年をやや上回り、価格は平年を下回る見込み。
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