ヤノネカイガラムシの防除徹底を 愛媛県2021年5月18日
愛媛県病害虫防除所は5月14日、かんきつ類のヤノネカイガラムシ第一世代幼虫の早期発生を受け、病害虫防除技術情報第1号を発表。今年は気温が高く、かんきつ類の生育が早まると予想されることから、防除対策の徹底を促している。
ヤノネカイガラムシ第1世代幼虫
ヤノネカイガラムシの第一世代幼虫の初発は、南予地域の最も早い地点で4月28日、中予地域では5月5日となり、全県的に平年より5~7日程度早い発生状況となっている。
この病害虫は、カンキツ類にのみ寄生し、主に成虫で越冬して年3回発生する。第1世代の幼虫は5月上・中旬頃に発生し始め、2齢を経て成虫となる。成虫に達するまでの期間は45~60日程度で、第2世代幼虫は7月中・下旬頃、第3世代は9~11月に発生する。
葉や枝に多数寄生すると落葉し、激発した場合は、樹全体が枯れることもある。また、果実に寄生すると商品価値が著しく低下する。
防除対策は次のとおり。
果実被害
○幼虫期に薬剤散布する必要があり、防除適期は第一世代幼虫初発日から30~35日後である。ただし、アプロード水和剤、アプロードエースフロアブル、モベントフロアブルは散布時期を早める必要があり、第一世代幼虫初発日から20~25日後が散布時期となる。
○アプロード剤、スプラサイド乳剤40の感受性が低下している園地がみられるので注意する。
○5月13日発表の1か月予報では、気温が高いと予想されており、今後かんきつ類の生育が早まると考えられることから、防除時期が遅れないようにする。
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