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ウリ類ホモプシス根腐病の汚染拡大で注意報 北海道2021年7月12日

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北海道病害虫防除所は7月9日、ウリ類ホモプシス根腐病の発生地域が拡大していることを受け、病害虫発生予察注意報第4号を発表した。

キュウリの根に発生した偽子座(写真提供:北海道病害虫防除所)キュウリの根に発生した偽子座(写真提供:北海道病害虫防除所)

同防除所では、昨年7月下旬から8月上旬にかけて、空知地方の複数地点でキュウリ、メロンの株が急激に枯れ上がる症状を発見。道内初の「ウリ類ホモプシス根腐病」と確認され、10月1日付で特殊法を発令している。

今年は空知地方において、6月上旬からこの病の発生が確認されたほか、前年に発生のなかった上川地方でも5月下旬からしおれた株が発生。診断の結果、ホモプシス根腐病の発生が確認された。
ウリ類ホモプシス根腐病は、糸状菌の一種ホモプシス・スクレロティオイデスによって、ウリ科作物に発生する土壌伝染性病害。感染した作物体は、地上部に激しいしおれや枯死症状を発症し、果実収穫が著しく減少する。

移植直後では異常は見られず、果実肥大期や収穫開始後など着果負担がかかる時期に株が急激にしおれ、枯れ上がる。被害が生じた毛細根には、病原菌の感染による褐変および黒色構造(偽子座、疑似微小菌核)がみられる。

この病は 1983年に埼玉県の施設栽培キュウリで発生が確認され、1990年代は関東地方で多く発生した。2000年代以降は、東北地方に発生が拡大し、特に露地栽培キュウリで甚大な被害をもたらしている。防除対策は次のとおり。

〈防除方法〉
○ほ場内でのしおれた株の発生状況等を把握するとともに、毛細根を中心に観察を行い、偽子座、偽微小菌核がないかを確認する。

○ウリ科作物栽培ほ場では、しおれた株が無い場合でも、周辺に潜在的な汚染ほ場が発生している場合が多い。そのため、栽培後に根を掘り取り、毛細根を中心に偽子座、偽微小菌核がないかを確認する。

○発生ほ場でのウリ科作物の栽培は避ける。

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