タマネギでネギアザミウマ多発 アブラナ科野菜でも注意を 北海道2021年7月14日
北海道病害虫防除所は7月12日、タマネギでネギアザミウマの成虫数が急増していることから、病害虫発生予察注意報第6号を発令した。
タマネギのネギアザミウマ被害
7月2半旬に長沼町と訓子府町のタマネギ予察ほ場(無防除)で、ネギアザミウマ発生状況を調査したところ、成虫の寄生密度が平年に比べ高かった。
6月6半旬の巡回調査では空知、上川、オホーツク、十勝地方で寄生株率50%程度以上の多発ほ場が確認されており、多発した前年、前々年よりも高い寄生株率の地域もみられた。
今後1カ月は気温が高く、降水量は平年並と予報されており、タマネギで多発状態が継続すると予想される。
7月8日発表の早期天候情報では、14~22日にかけて、かなりの高温と予報されており、寄生密度が急激に上昇するおそれがある。これを受け、同防除所では「中晩生品種では、最終散布時期の7月下旬まで薬剤防除を継続してほしい」と注意を呼びかけている。
ネギでは通常7月中下旬以降に密度が上昇し、8~9月には高密度となる。特にタマネギほ場では、近接しているネギほ場の密度上昇が急激に進む危険性が高いため、ほ場を観察し、防除開始が遅れないよう心がける。
また、キャベツ、ハクサイ、ブロッコリーなどのアブラナ科野菜やアスパラガスでも、ネギと同様に7月中下旬以降は密度が高まりやすい作物となっている。そのため、定植直後から生育前半に成虫の飛び込みに注意するよう促している。
道内においては、これまでレタス、バレイショ、ホウレンソウでも被害事例が確認されている。近年道内の広い範囲で、ピレスロイド剤に対する抵抗性のネギアザミウマが確認されているため、薬剤の選択には特に注意するよう呼びかけている。
タマネギ予察ほ場でのネギアザミウマ発生状況(表)
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