農水省へ「レンタル移籍」提供 ローンディール2021年7月19日
企業間レンタル移籍プラットフォーム「LoanDEAL」を提供する株式会社ローンディール(東京都港区)は、農林水産省に対し、人材が元の組織に在籍しながら期間を定めて他社で働く仕組みの「レンタル移籍」を提供。7月から2人がレンタル移籍を開始した。
レンタル移籍の仕組み
「レンタル移籍」は、研修・出向などの企業間契約に基づいて、イノベーション人材・次世代リーダー育成に取り組む大企業と、事業開発力を強化したいベンチャー企業のマッチングによって実現。2015年9月にサービスを始め、7月現在、トヨタ自動車、経済産業省、NTT西日本など大企業50社が導入。受入企業として394社のベンチャー企業が登録している。オープンイノベーションの仕掛けとしても注目され、2019年に内閣府が主催する第一回日本オープンイノベーション大賞で「選考委員会特別賞」を受賞した。
農水省は、この仕組みを導入することで、業界内の新産業に取り組むベンチャー企業での実践的な業務を通じ、今後の農林水産業界の発展に必要な知識や発想方法を体得することに期待。さらに行政課題に柔軟かつ的確に対応できる人材を育成することで、国の発展にもつなげていくことをめざす。
今回のレンタル移籍では、大臣官房政策課の塩見泰央氏が、次世代の水産養殖システムの構築をめざすリージョナルフィッシュ株式会社(京都府京都市)で業務を開始。同社で、水産物の超高速品種改良の普及やスマート養殖に関わる要素技術の確立などに取り組む。また、消費・安全局動物衛生課の鈴木康介氏は、地方共創事業、データサイエンス事業を行うオプスデータ株式会社(東京都渋谷区)に移籍し、地域が抱える社会課題を解決する「wakeau」プロジェクトの運営に取り組む。
ローンディールの仕組みを導入した省庁へのレンタル移籍は、2018年から実施している経済産業省に続いて農水省が2省目。経済産業省はこれまで、3期連続で合計5人を送り出している。
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