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沖縄県全域でナスミバエに警戒を 沖縄県2021年7月19日

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沖縄県病害虫防除技術センターは、ナス科作物の重要害虫であるナスミバエの発生を確認。7月15日に病害虫発生予察技術情報第1号を発表し、防除徹底を呼びかけている。

ナスミバエ成虫(写真提供:沖縄県病害虫防除技術センター)ナスミバエ成虫(写真提供:沖縄県病害虫防除技術センター)

北大東村を除く沖縄県全域で、ナスミバエの発生が確認されており、ミバエ類果実調査ではシマトウガラシからこの種の寄生がみられた。

ナスミバエはハエ目ミバエ科に属し、東南アジア、ハワイ、タンザニア、ケニアに生息している。国内では沖縄県(北大東村を除く)と鹿児島県の一部のみに生息している。

この成虫は体長約7mm。幼虫は体長7~9mm で乳白色・黄白色をしている。年間世代数はおよそ7世代で、雌成虫は果実に産卵管を刺して産卵する。幼虫は果実内部を食害し、老熟すると果実から脱出し地中で蛹化する。

寄主植物はナス、トマト、ピーマン、シマトウガラシ、テリミノイヌホオズキなどのナス科植物、一部のウリ科植物。幼虫が寄生した果実は腐敗し、シマトウガラシやテリミノイヌホオズキ、家庭菜園のナス科植物への被害が顕著にみられる。また、シマトウガラシやテリミノイヌホオズキでは果実が水浸状となる。

防除対策は次のとおり。
○登録農薬による防除を実施する。
○ほ場内外の野生寄主植物(テリミノイヌホオズキなどのナス科植物)の除去を徹底する。
○被害果実や果実残さは、ポリ袋に入れ密閉処理等を行い、適正に処分する。
○ナス科野菜栽培施設の出入口は、二重カーテンを設置し、ビニール、ネットなどの破損部分は直ちに修理する。
○施設栽培では側面、天窓、出入口に目合い1.6mm以下の防虫ネットを設置し、侵入防止に努める。
○露地栽培では植物体を防虫ネットで被覆するか、果実に袋がけをする。
○果実を移送する際は、産卵防止のため果実の露出防止対策を行う。

また、同防除所では、まん延防止対策で次の対策を推奨している。
○シマトウガラシなどの辛味とうがらし類(実付き苗、観賞用含む)の生果の未発生地域への移動は自粛する。他のナス科果菜についても、発生地域から未発生地域へ出荷する場合は、被害果実が無いか十分確認する。
○ナスミバエによる被害果実は、外見からでは判断が困難な場合があるので、疑わしい果実を発見した場合はほ場に放置せず、ポリ袋などに密封し適正に廃棄する。

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