いもち病急増で注意報、穂いもちへの移行を懸念 徳島県2021年7月20日
徳島県立農林水産総合技術支援センター病害虫防除所は、県東部と南部地域で早期水稲のいもち病(葉いもち)発生ほ場の急激な増加を受け、7月19日に病害虫発生予察注意報第2号を発令した。
葉いもち病斑(急性型)と穂いもち(写真提供:徳島県立農林水産総合技術支援センター病害虫防除所)
7月12日、13日に実施した早期水稲17ほ場の巡回調査では、葉いもちの発生ほ場率が82.4%で平年(36.8%)に比べ高く、発病度も4.4と平年(3.0)に比べてやや高い結果となった。
特に発生ほ場率は過去10年で最も高く、6月25日、28日調査での葉いもちの発生ほ場率35.3%から急速に増加。一部のほ場では、伝染力の強い急性型病斑が確認されている。
高松地方気象台(7月15日発表)の1か月予報によると、気温はほぼ平年並で降水量は平年並か多いと予報。日照時間はほぼ平年並で、期間の前半は平年に比べ曇りや雨の日が多いと予想されており、いもち病を発生をやや助長させるような気象条件となっている。
防除対策は次のとおり。
○葉いもちの発生が多い場合は、穂いもちに移行する可能性が高いので薬剤防除を行う。
○穂いもちの防除適期は、出穂直前および穂揃期であるため、農薬の使用基準を確認し、出穂直前までに薬剤防除を行う。 ○出穂前後の窒素過多は穂いもちが発生しやすくなる。そのため、窒素質肥料は過用せず、穂肥の施用時期・量に注意する。
○防除などの詳細については、徳島県植物防疫指針を参照する。
早期水稲におけるいもち病(葉いもち)の調査結果
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