シートベルト着用の徹底を-秋の農作業安全確認運動2021年8月24日
農林水産省は「見直そう! 農業機械作業の安全対策」をテーマに9月1日から2カ月間、令和3年秋の農作業安全確認運動を実施する。農業機械からの転落、転倒死亡事故の大幅削減をめざし、シートベルト着用の徹底を重点的に周知する。
同省は農作業安全確認運動の目標として令和4年までに農業機械作業での死亡事故を平成29年比で半減(211人→105人)との目標を設定し集注的に対策を行うことにした。
令和元年の農業機械作業での死亡事故は184人で対策の強化が求められている。
調査によるとトラクターなど農耕作業用特殊車のすべての事故は交差点などのない道路を走行中に「追突」される事故が多く、死亡事故では道路からの転落・転倒を含む「路外逸脱」によって多く発生している。
死亡事故はシートベルトを着用することで大幅に低減できることが明らかになった。公道での事故発生時のデータからシートベルトを着用しない場合の死亡率は24.5%だが、シートベルトを着用した場合の死亡率は3.2%と約8分の1に減少する。
農道走行中に道を踏み外し1.2m下の農地に転落、安全フレーム付きだったが、シートベルト未着用で投げ出されて下敷きになって死亡した例がある。また、安全キャブ付きでもシートベルト未着用で10tトラックに追突され、負傷した事故もある。
今後、秋口に向けて日没時間が急激に早まることから、秋の全国交通安全運動でも、夕暮れ時と夜間の事故防止が重点事項として位置づけられている。農業機械作業の事故も夏には減少するが、収穫等の秋作業時期(9月~11月)になると増加する。
こうしたなか秋の運動ではシートベルトの着用の徹底と、他の車両による追突も10月が最多となっていることから、公道走行の際の灯火器類の設置をさらに呼びかけることにしている。
また、安全フレームやシートベルトなどが装備されていないトラクターの所有者への追加装備や買い替えなどの働きかけを行う。
そのほか、全国に2500人の農作業安全指導員を育成し研修体制を強化する。地域段階における農作業安全協議会などの設置を進める。
農作業安全ポスターデザインコンテストの農林水産大臣賞は東京都の田村貞夫さんが受賞した。乗用型トラクターの転落・転倒対策の大切さを強調した。
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