【地球温暖化影響】出穂期以降の高温で白未熟粒-令和2年の気象と作物2021年8月30日
農林水産省は8月27日、令和2年地球温暖化影響レポートを公表した。地球温暖化の影響と考えられる高温障害などの影響と、それに対する適応策についてまとめた。
令和2年は気温の高い状態が続き、年平均気温は全国的にかなり高かった。全国的に暖冬で東・西日本で記録的な高温、日本海側で記録的な少雪となった。7月は「令和2年7月豪雨」など東・西日本で記録的な大雨と日照不足となった。
こうした気候のもと、水稲では暖冬による虫害が発生したほか、出穂期以降の高温による白未熟粒が多くの都道府県で発生した。これに対し高温耐性品種の導入面積は全国で約15万3000haで前年度より1.6万ha増加し11.2%となったことなどが報告されている。
果樹では果実肥大期以降の高温によるぶどうやりんごの着色不良、着色遅延、温州みかんの浮皮が発生した。対策としては着色優良品種や、着色を気にしなくていい黄緑系品種の導入、浮皮多彩区として植物成長調製剤の活用がある。
野菜では収穫期の高温による着果不良や、不良果が発生したほか、花芽分化期の高温による花芽分化の遅れが発生した。対策としては遮光資材の活用、細霧冷房の導入や、花芽分化安定・促進のための新品種導入や遮光などが実施されている。
酪農では高温による乳量の低下や斃死があった。斃死は12県から報告された。暑熱対策として牛舎の送風・換気や細霧冷房の導入が実施されている。
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