三重県障がい者就農促進協がグランプリ-ディスカバー農山漁村の宝選定2021年11月22日
農林水産省と内閣官房は11月19日、農山漁村活性化の優良事例を「ディスカバー農山漁村(むら)の宝」を選定した。第8回となる今回のグランプリには三重県津市の(一社)三重県障がい者就農促進協議会が受賞した。
「ディスカバー農山漁村(むら)の宝」とは、自立した強い農林水産業。美しく活力ある農山漁村の実現に向け、農山漁村の持つポテンシャルを引き出すことによる地域の活性化や所得向上に取り組んでいる優良事例を選定し、全国へ発信することを通じて他地域への横展開を図るのが狙い。
平成26年度から始まり第7回までに211件を選定している。
第8回は651件の応募があり、34地区・4人の計38件を選定した。これらのなかから特に優良な事例について、グランプリと優秀賞、さらに今回から新たに特別賞を選定した。
グランプリに選ばれたのは三重県津市の(一社)三重県障がい者就農促進協議会が選ばれた。農業ジョブトレーナーを養成し、福祉事業所や農業経営体をサポートすることで農福連携を推進している。農業ジョブトレーナーは、農業経営者と就農を希望する障がい者と家族の双方に関わる。協議会は養成講座を実施し、令和2年度末でのべ396人を養成した。
障がい者就農人数は平成28年度の540人から令和3年度に650人に増えた。
有識者懇談会委員からは「ジョブトレーナーという新たな専門家が自信を持って活躍している」、「農業経営体、障がい者双方の不安を払拭する人材を育成し、福祉事業者の農業参入実績を増加させている」などが評価された。
優秀賞・特別賞は以下のとおり。
<優秀賞・コミュニティ部門>
○グループ農夫の会(山形県山辺町)=農作業体験や、モンテディオ山形等と連携したイベント活動、棚田米の販売など、地域内外の協力で棚田の再生と地域活性化に向けて活動。
○神山しずくプロジェクト(徳島県神山町)=山林課題の啓発活動、町産材を活用した商品開発・販売など、地元産業振興で地域活性化に貢献。
<優秀賞・ビジネス部門>
○(株)ELEZO社(北海道豊頃町)=企業として国内で初めてハンターを雇用し、ジビエの狩猟から生産・流通・加工まで自社で一貫して実施。
○一夜城ヨロイズカファーム・マルシェ部会(神奈川県小田原市)=有名パティシエと連携し荒廃農地を再生するとともに誘客拠点の運営、直売所の経営により会員の所得向上に貢献。
<優秀賞・個人部門>
○植田輝義(岡山県岡山市)=地元特産の黄ニラと岡山パクチー大使として、メディアや祭への積極参加を通じ、産地をPRするとともに学校、福祉、企業とも連携。
<特別賞>
○ナイスネーミング賞(今村委員推薦)=環境大善株式会社(北海道北見市)
○食文化にエール賞(向笠委員推薦)=北広島商工会「きたひろしま開拓プロジェクト委員会」(北海道北広島市)
○日本が誇る美景観賞(織作委員推薦)=株式会社ワカヤマファーム(栃木県宇都宮市)
○農泊賞(藤井委員推薦)=SAKU酒蔵アグリツーリズム推進協議会(長野県佐久市)
○食ブランド賞(三國委員推薦)=お茶の通販・京都おぶぶ茶苑合同会社(京都府和束町)
○空中に輝く新林賞(横石委員推薦)=空中の村(奈良県十津川村)
○ブランディング確立特別賞(林座長推薦)=那須 誠(和歌山県田辺市)
○農と地域づくり賞(永島委員推薦)=株式会社敷信村農吉(広島県庄原市)
○サステナブル賞(あん委員推薦)=黒川真太郎(徳島県阿南市)
○先端発信賞(田中委員推薦)=愛媛県立三崎高等学校「せんたんプロジェクト」(愛媛県伊方町)
重要な記事
最新の記事
-
米の価格 過去最高更新 60kg2万6485円 茨城産あきたこまち4万円超2025年3月19日
-
政府備蓄米 第2回入札3月26日から実施 農水省2025年3月19日
-
「国賊」と「下剋上」【小松泰信・地方の眼力】2025年3月19日
-
神奈川県横浜市の歴史的風致維持向上計画を認定 農水省など2025年3月19日
-
高山市、国見町、奈良市の歴史的風致維持向上計画(第2期、第3期)を認定 農水省など2025年3月19日
-
GI取得「高山きゅうり」など農畜産物・加工品7産品 農水省2025年3月19日
-
JAグループ宮城ICT搭載農機実演研修会を開催 JA全農みやぎ2025年3月19日
-
有機質肥料「エコべジP721」発売 JA全農岐阜がJAぎふ・片倉コープアグリと共同で商品化2025年3月19日
-
サキホコレで咲き誇れ!~「ハレの日」企画 イラストレーター「凪」さんデザイン「サキホコレ」米袋数量限定販売 JA全農あきた2025年3月19日
-
「新潟ハーフマラソン2025」開催!参加賞としてニッポンエールグミを提供 JA全農にいがた2025年3月19日
-
「にいがた酒の陣2025」で新潟米をPR JA全農にいがた2025年3月19日
-
栃木県産「とちあいか」果汁使用「ストロベリーホワイトモカ」新発売 JA全農2025年3月19日
-
廃棄野菜を動物園の餌に 農林中金の紹介で九州西濃運輸が参画 長崎バイオパークとJA島原雲仙2025年3月19日
-
農福連携がテーマの直売所「ベジポケット」4月1日にオープン JA横浜2025年3月19日
-
SEADS(シーズ)令和6年度修了式 JA鶴岡2025年3月19日
-
地元の麦でまえばしうどん 麦豚カレーはスパイシーで味わい深く JA前橋市2025年3月19日
-
管内の恵みをジャムに いちごとうめ JA水戸2025年3月19日
-
コシヒカリの魅力、磨き上げ 7つの基準に生産者の誇り JA福島さくら2025年3月19日
-
【次期酪肉近本文案】酪農拡大路線を転換 生乳目標732万トン据え置き2025年3月19日
-
【JA全農の若い力】飼料畜産中央研究所(3)適正な栄養面を追究 山下大河さん2025年3月19日