2022年度 農林水産予算2兆2777億円-輸出、みどり戦略 人・農地など重点2021年12月24日
農林水産省は12月24日、2022(令和4)年度予算案を決めた。当初予算は2兆2777億円で前年比▲0.3%だが、21(令和3)年度補正予算で8795億円を追加しており、16か月予算として計3兆1572億円となり農水省は「十分な予算を確保している」としている。
来年度の農林水産予算は農業の持続性の確保に向けた生産基盤の強化対策をベースに、農林水産物の輸出強化、みどり戦略、農地の最大限の利用と人の確保策などを重視した。
水田農業対策では、水田活用の直接支払交付金は前年度と同額の3050億円。麦・大豆収益性・生産性向上プロジェクトは来年度当初予算で1億円、3年度補正予算で33億円を確保している。
また、輸出米や加工用米、麦・大豆、子実用とうもろこしなど新市場開拓に向けた水田リノベーション事業は補正予算で420億円を確保している。
コロナ禍での米の需要減少影響に対する需給環境の改善のため、米穀周年供給・需要拡大支援事業は前年度と同額の50億円。令和2年産米を長期計画的に販売する特別枠15万tの保管料支援や、子ども食堂支援などコロナ影響緩和特別対策165億円が補正予算で確保している。
2030年輸出5兆円目標に向けた対策では、品目団体が輸出重点品目について海外販路開拓や、市場調査など取り組み支援や、輸出向け施設の整備などに108億円、補正予算では433億円を確保し、計541億円を措置。前年度で補正予算を合わせた495億円から上積みした。
みどり戦略の推進に向け技術開発・実証事業に35億円、土づくりや総合的病害虫管理(IPM)、栽培暦の見直しなど地域の取り組みなどを支援する食料システム戦略交付金に8億円、環境保全型農業直接支払交付金に27億円、消費者の理解醸成を図る国民運動の展開など消費者対策に1億円などとなっている。
このほか補正予算でもみどりの食料システム戦略交付金に25億円が確保されている。
人・農地プラン関係では、人・農地プランの策定を着実に推進するために3億円、農地を集約して営農するために必要な機械、施設の導入を支援する農地利用効率化等支援交付金に21億円、集落営農活性化プロジェクト促進事業に4億円などととなっている。
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