【みどり戦略 技術カタログ 水稲編(1)】「とちぎの星」 みどり戦略の星に2022年2月7日
農林水産省は1月27日に「みどりの食料システム戦略」技術カタログを同省ホームページに掲載した。みどり戦略が掲げた温室効果ガス削減など各目標の達成に貢献する技術を167件紹介している。
カタログはこの10年程度に開発された技術で、みどり戦略が掲げる目標達成に貢献するものとして普及が期待される技術をまとめた。
カタログでは作物別に技術とそれがみどり戦略のどこに貢献するかを一覧に示したうえで、各技術を写真などで解説している。すでに普及している技術もあり、みどり戦略を自分ごととして捉えて現場での実践に活かしたい。農林水産省は「栽培暦の見直しに活用してほしい」としている。
水稲では37の技術を掲載している。
「バイオ炭の農地利用」は温室効果ガス削減に寄与する。木炭や竹炭、鶏糞炭など有機物を原料としたバイオ炭を農地施用することで炭素貯留に役立つ。
2019年度のバイオ炭の炭素貯留効果は日本全体で約5600tCO2と推定されるという。土壌の浸水性、保水性、通気性改善などの効果があるといわれている。価格帯は木質系、鶏糞、集落排水汚泥を原料とする単価は、それぞれ10kg800円、同600円、同数百円程度と紹介されている。
具体的な品種も取り上げられている。
「とちぎの星」は、高温登熟性に優れ良食味でイネ縞葉枯病に強い品種。高温条件下で1等米比率が向上し、「あさひの夢」「こしひかり」に比べ1.5%~3.2%向上するという。
イネ縞葉枯病に強いため減収を避けることができ、病害虫防除回数の削減、減肥栽培による省力・低コスト化ができる。
地域ぐるみの品種転換で病害の拡大を抑制する効果も指摘。農薬や化学肥料の削減につながる効果があると紹介している。
産地では所得向上と営農に安定につながる品種として導入されているが、その特性から「みどり戦略」の目標実現に貢献することを指摘している。
そのほかにも病害虫、いもち病に強い品種が紹介されている。
(関連記事)
みどり戦略で技術カタログを公開-農水省
重要な記事
最新の記事
-
JA共済連が新3カ年計画 協同の力で組合員・利用者との関係強化へ 令和7年度は新展開のスタートに2025年3月18日
-
備蓄米 政策効果なければ追加放出 江藤農相2025年3月18日
-
備蓄米放出でも消えぬ不足感(下) 米不足の恐れ、昨年より早く 「需給見通し」外れる背景は2025年3月18日
-
10月限がストップ安になったコメ先物市場【熊野孝文・米マーケット情報】2025年3月18日
-
風味豊かな落花生 たばこの輪作で栽培広がる JAはだの2025年3月18日
-
信州・中野はきのこ王国 トップクラスの生産量と品質誇る JA中野市2025年3月18日
-
出荷できないリンゴ活用 濃厚な甘さととろける口どけ JAながの2025年3月18日
-
鈴生と津田物産がJ-クレジット活用で協業 "温室効果ガス実質ゼロ"米づくりを拡大へ 農林中金がマッチング2025年3月18日
-
経営を可視化し事業拡大やJAとの関係も強化 担い手コンサルコンペティション 農林中金2025年3月18日
-
陸上養殖「おかそだちサーモン」販売店舗を一部変更 コープデリ2025年3月18日
-
栃木県に「コメリハード&グリーン岩舟店」3月29日に新規開店2025年3月18日
-
山形県南エリアに「農機具王 山形上山店」4月1日オープン2025年3月18日
-
埼玉県 3年連続で「プレミアムいちご県」に認定 日本野菜ソムリエ協会2025年3月18日
-
健康診断・血管年齢が気になる人へ「血管サポートヨーグルト」新発売 協同乳業2025年3月18日
-
TNFD事務局が日本担当設置し栗野佳子氏が着任 TNFD日本協議会2025年3月18日
-
三井化学グループ、インドにコーティングテクニカルセンターを設立2025年3月18日
-
【人事異動】エス・ディー・エス バイオテック(4月1日付)2025年3月18日
-
米粉のグミ「もちきゅあ」和グミとしてリニューアル発売 三幸製菓2025年3月18日
-
農泊総合情報プラットフォーム「FARM STAY Japan」公開 日本ファームステイ協会2025年3月18日
-
鳥インフル ネブラスカ州、メイン州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2025年3月18日